ドラァグクイーンとは「解放」

世界中の少数民族を収めたベスト作品集発表から2年……。最新作は『DRAG QUEEN -No Light, No Queen-』。特典DVDに収録された、ヨシダナギさん自身によるドラァグクイーンへのインタビューを特別連載。
誰もがもっと自由に生きやすい世界になっていくことを心から願いながら。美しくもたくましいクイーンたちへ、大きな尊敬とともに今、眩しいほどのスポットライトを。

THE ARSENIEK(アルスニック)@Paris

ー自己紹介をお願いできますか。

 僕の名前はクリストフですが、芸名はアルスニックです。 あと1ヵ月で27歳になります。 ウイッグメーカーとフリーの美容師をやっています。

ーあなたの考えるドラァグクイーンの定義は

 僕自身はドラァグクイーンではなくて、ジャンルでいうとクラブキッド。 クラブキッドは80年、90年代にNYで始まったムーブメントで マイケル・アリグ、ジェームスセントジェームスが起こしたもの。 言論の自由、全てを解き放って自分自身のアートを表現することが大事で、 僕の場合はそっちの側面が強いかな。 僕のキャラは昔のダンディズムや17世紀から インスピレーションを受けていて、 当時のサーカスから出てきたピエロで貴族出身、 少し影のある人格という設定にしているんだ。

ードラァグクイーンになったきっかけは?

 かれこれ1年半とか2年くらい前から始めて、今に至るかな。 元々はずっと内に秘めていた部分なんだけど、 パリのドラァグクイーンと知り合って表現できるようになったんだ。 そして、その自分に秘めてたものを表現する場所もできた。 それまでは願望自体はあったんだけど、表に出す機会が無くて ドラァグクイーンという体験が僕の新しいページをめくってくれて 内側の人格を解放することができたんだ。

ー衣装とメイクのポイントは?

 メイクは毎回変えるけど、常に世界観は共通していて 肌は白かパステルカラーですごく明るめにして、 目は横に広げてるんだ。 よくアラベスク模様をウイッグの付け根や額に描いたり、 バロックやロココの時代のスタイルを描いたりしてる。 それから、当時のスタイルを匂わすために、 金や銀で描いているのも特徴。 ウイッグは前時代的なセットが好きだから、 それを取り入れてて プラスちょっとパンクぽい方が、 僕のピエロ顔に合うかなぁって思ってるんだ。

ー普段とドラァグクイーンの時の違いは?

 違いはあるんだけど、かけ離れてはないかな。 外見も元々色白で髪も長くてカールしてるし。 服も普段からダンディズムな格好に少しパンクを足した感じだから 別の時代の人とか、ヴァンパイアに例えられたりすることもよくあるよ。 性格面も特に変わらないかな。外見が派手になっても内気なままだし、 このキャラの時も比較的おとなしいし、 表だって叫んだり、存在をアピールしたりはしないしね。 元々人に見られるためというよりは、 自分のためにやっているから、素の自分のままでいいんだ。

ー人生で大切にしているものは?

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この連載について

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DRAG QUEEN(ドラァグクイーン)

ヨシダナギ

世界中の少数民族を収めたベスト作品集『HEROES』から2年……。ヨシダナギさんの新境地となる作品の被写体は「ドラァグクイーン」。「Dress as a girl」略して「Drag」。一般的に女装する男性をさします。 誰もがもっと自...もっと読む

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