資産形成すれば老後も独身貴族
フィナンシャル・ウィズダム代表 山崎俊輔
40代から50代の独身男性で正社員の場合は、切迫した所得の不安もなく、子育て費用などに追われることもないため、収入の大半を自分だけの生活に使うことができる。趣味に高額を投じるケースも珍しくない。こうした現役世代の独身男性の多くは、リタイア後のリスクをあまり意識していない。
セカンドライフの自由時間は20年
独身男性の平均的な年金水準は月16万円程度と見込まれるが、これは大卒初任給より少ない。しかも、65歳を迎えてセカンドライフに突入した男性の平均余命は19年。ほとんどの独身男性は定年退職後に生活水準を半分以下、3分の1以下に落とさざるをえず、その一方で自由な時間は有り余るほどある。セカンドライフ20年の自由時間は、現役時代40年の余暇時間を上回るのだ。
セカンドライフに入ったら預貯金を取り崩して生活水準を維持すればいいと考えるかもしれないが、油断はできない。退職金を含めて1500万円の資産を手に年金生活に入った独身男性3人の、90歳時点での資産状況をシミュレーションしてみた。
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