サプライズが嫌いです

俳優の妻として、またモデルやヨガセラピストとしても活躍中の堀本陽子さん。飾らず、自然体でおおらかな性格の彼女の日常を切り取ったエッセイが大好評連載中! Twitter Instagram  @yokonama280

サプライズが苦手な人には、ドキドキしたくない、物事を把握しておきたいなどの心理があるようですが、実は、仕掛けられる人よりも“仕掛けている人”のほうが楽しんでいるのかも??

先日、テレビを観ていたら、

「最近の若者はサプライズが苦手な人が多い」

というトピックスが取り上げられていました。

サプライズというと「本人に内緒でサプライズパーティを準備する」などがイメージされますが、その番組に登場した若者達(笑)は、なんと「映画やドラマの結末も知ってから観たい」と言っていました。

「小説も最後のページを読んでから読み始める」という強者まで・・・。

いわゆる「ネタバレ」ってやつです。

スマホで興味ある映画を検索していたら「ネタバレあり!」と最初に書かれた紹介文などをよく目にしますが、彼らはあえてそういうところから「ラストはどうなるか」の情報を得て、「安心して」映画館に行くらしいのです。

この「安心して」というところが面白いなぁと私は思いました。

逆に言うと、「ラストがどうなるかわからない不安を抱えたまま物語を見たくない(小説で言うと読み進められない)」のです。

つまり、「ドキドキしたくない」のです。

私はここまでではありませんが、気持ちはわかります。

今夫がちょうど舞台の公演中ですが、私は昔から(四半世紀以上前から!)大体夫の舞台には2、3回は足を運ぶことにしています。

初日近くと真ん中あたりとラストの方と・・・もちろん「応援」の意味合いが一番ですが、2回目、3回目になると、1回目には理解しにくかった部分がよくわかってきます。

物語の展開や最後を知っているからこそ、見えてくる伏線や役者さんたちの表情の意味がすとんと腑に落ちてくるのです。

もちろん初回のような驚きはありませんが、感動や面白さはむしろ、2回目の方が大きく感じるかも知れません。

身内ということもあってか大概ベテラン俳優の夫に対しても初回は

「ちゃんと出来るかしら・・・。」

と、学芸会の我が子を見守るような気持ちが自然と湧いて来て、最後まで見終わった時にはホッとします。

夫がこれを読んだら、

「アホか!心配してもらわんでもちゃんとやるっちゅうねん!!」

と突っ込まれるに違いないでしょうが・・・余計なお世話と分かっていても、本筋とは違う部分でのドキドキ感をどうしても払拭出来ず、純粋に楽しめない自分がいます。

が、2回目以降は「舞台は生もの(ナマモノ、決してナマセにかけているわけではない)」だから、毎回毎回違うはずなのに、「ちゃんと出来るに違いない」安心感があり、しかも結末を知っているので身内ということは一旦置いといて「余裕〜」な感じで観劇を楽しむことが出来ます。

一緒に行った友人達にも見終わった後質問を受けたら「あー、あそこはこういうことやね。」と偉そうに説明したりしています。

ただ、息子が幼児期はなかなか何度も誰かに預けることも出来なかったので、ほぼ1回になりました。

今思えばその時は、身内としての緊張+1回で理解せねば!という焦りのようなソワソワと落ち着かない気持ちで観ていました。

何度も観に行かせていただけるありがたさにも気付きました。

だから、

「ネタバレされてから観たい」

という若者達の気持ちもとってもよく理解出来ます。

作者や演者側は「ワクワクドキドキして欲しい」のかも知れませんが、「結末を知っている方がが楽しめるタイプ」でしたらそれは「あり!」なのかなと・・・。

お客様は神様なのですから・・・。

渋谷パルコ劇場公演中です。その後全国を回りますのでよろしくお願いします!

さて、ではサプライズの王道、「お誕生日パーティーや、プレゼント」はどうでしょうか?

私も「若かりし日々」の中ではそういうの(サプライズ)を求めていた時期もありましたが、今は「苦手」・・・

もっと言ってしまえば「嫌い」です。

まず年齢が上がるにつれて、お誕生日は「めでたいもの」から「なくてもいいもの」に変わっていきます。

お誕生日会がなくてもひとつ階段を上がることは避けて通れない現実なのですが「あえてそこ、取り立てて頂かなくても・・・」

「出来ればスルーで」「ほっといてくれてても次のがまたすぐ来るし」という気持ちになっていきます。

35歳を過ぎた辺りから「アラフォー」「アラフィフ」という便利な言葉も生まれ、「あ、なんかそこは曖昧にしておいていただけたら良いので・・・」と思っていたら

「あれ、私今何歳だっけ?」

というくらいのものになってきました。

お誕生日プレゼントも、もはや24年も連れ添った夫婦になると、「買いたいものは買いたい時に自分で買うから大丈夫」という感じに・・・。

もちろんきちんと毎年お互いにお祝いされている「素敵ご夫婦」もたくさんいらっしゃるでしょうが、うちはこんな空気感です。

結局広い意味で言ったら「財布も同じ」やし

(それを言ったら元も子もありませんが)。

「高いものくれても、えー、このアクセサリーこんなに高い値段で買うんだったら、食器洗い機が欲しかった! 着けて行くとこないしって思うんだよね〜。」

などと言ってるママ友もいました。

確かに・・・夫のお金は家のお金・・・そう考える女性達ってやっぱり現実的なのでしょうか・・

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わたし役者の妻で、モデルで、母です

堀本陽子

俳優の妻として、またモデルやヨガセラピストとしても活躍中の堀本陽子さん。最近では、バラエティ番組にも出演し、飾らず自然体で、実は、サバサバしていておおらかな性格が話題に。そんな堀本さんの日常を切り取ったエッセイが連載開始! 人気俳優の...もっと読む

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yokonama280 |堀本陽子 @yokonama280 |わたし役者の妻で、モデルで、母です エッセイ更新されました! よかったらお読みください^_^ https://t.co/HBTshh9HUi 約1ヶ月前 replyretweetfavorite