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幡野さん、はじめまして。
私の悩みは、自分がつまらないことです。
私の思う面白い人は、夢中に自分の好きなものを語る事が出来る人です。
ですが、私は何かに夢中になった経験がなく、自分を構成している部品が何なのか分かりません。
面白い人は、とても輝いて見えます。 そんな人が、羨ましくて、眩しくて、心が苦しくなります。 そして何より、限られた時間を過ごすなら、面白い人と過ごしたいです。
ですが、中々面白い人と仲良くなる事ができません。
自分がつまらないからだと思います。
そこで幡野さんに教えてほしいのです。
幡野さんの考える面白い人はどんな人ですか?
面白い人になるにはどうすればいいですか?
私には夢があります。
自分は面白い人だと自信を持って、幡野さんとカフェでお喋りすることです。
よろしくお願いします。
(きゃん 21 女性)
こないだ大阪にいったんですよ、大阪にいくとぼくはいつもお土産に悩むんです。大阪って何を買えばいいんですかね。551はちょっと飽きてしまったし、八ツ橋とか赤福も売ってるけど、それは京都と伊勢やねんってつっこまれそうだし。大阪って日本一お土産に悩みます。
新大阪駅のお土産屋さんでプラプラしていたら、売り子のおじさんに「これ、大阪限定の新発売なんですよ」って声をかけられたんです。語尾の「よ」は大阪のイントネーションです、上にあがります。
ぼくは冷めた東京人らしく何もしゃべらず見ていても「めっちゃ美味しいんですわ」とひたすらおじさんのトークが続きます。もうこれでいいやとおもい、「じゃあ、一箱ください」とお願いすると「ありがとうございます! ぼくしあわせで——す!!」とおじさんにいわれました。
ぼくはクスリとも笑わなかったんですけど、おじさんがつまらないわけじゃなくて、他人に干渉しない街Tokyoで生まれ育って、自分が冷めたピザみたいなつまらない人間になってしまったんだと痛感しつつ、他人を笑わせる街Osakaで生まれなくて良かったと安堵して、売り子のおじさんのトークどころじゃなかったんです。
おもしろい人ってどんな人ですかね。売り子のおじさんからすれば、ぼくはつまんない人だったとおもいます。というかこういうとき、どういう反応をすればいいんだろう。