(カラン、コロン〜♪ カラン、コロン〜♪)
りんだ 「おはようございまーす」
小鳥遊 「おやおや、りんださん。カフェしくじりのモーニングへようこそ」
りんだ 「朝の時間も、営業されてたんですね」
小鳥遊 「ええ、りんださんこそ、よくお気づきで」
りんだ 「今日は“たまたま”モヤモヤすることがあったので、散歩でもしながらスッキリしようかなと思って。それで、“たまたま”通りかかったんです。しくじりがあったとは言っていませんよ?」
小鳥遊 「フフフ。では、りんださんのモヤモヤなしくじり、じっくり聞かせていただきますね」
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りんだ 「わたし注意散漫で、ぜんぜん集中力が続かないんです」
小鳥遊 「ほうほう」
りんだ 「とくに最近、在宅ワークが長引いて、家での仕事に飽きてきたっていうか……」
小鳥遊 「あ〜〜、そうですよね。最近はそういったお声もたくさん聞きます」
りんだ 「集中できる時もあるんですが、ムラがあるというか。電話かかってきたり、スマホに通知がくるとすぐ目がいっちゃって。さっきまでやってたことを忘れちゃうこともあるんです」
小鳥遊 「家で仕事していても、集中力が妨げられることって結構ありますよね。私も経験あります。羽織を着て大きなしゃもじを持った男性が夕食を見せろと突然訪ねてきたり。そうそう、上司からのメッセージを届けにきた伝書鳩が勢いあまって窓にぶつかってきたこともありました」
りんだ 「……。小鳥遊(たかなし)さん、いったいどんな会社で働いてたんですか!?」
小鳥遊 「ハハハ、ちょっとした国家機密を取り扱う会社で。普通の伝達方法は使えない感じだったんですよ」
りんだ 「だからって伝書鳩???」
小鳥遊 「身バレが怖いのでこの話はこの辺にして……集中力が続かないっていう話でしたよね?」
りんだ 「そうでした。最近、やらなきゃいけないことがかなり溜まってるのに、仕事が少ない時より、はかどらないんですよ」
小鳥遊 「それでちょっと、息抜きに散歩でもしようと思ったわけですね」
りんだ 「はい、そうなんです」
小鳥遊 「りんださん、いい線いってますね」
りんだ 「え、本当ですか!?」
小鳥遊 「さすが、我がカフェしくじりの常連プレミアム会員!!」
りんだ 「いつのまにプレミアムになってたんですか!?」
小鳥遊 「いつも言っているように、しくじりのレベルがかなりのものなので.....しくじりポイントが溜まって確実にランクアップしてるんですよ」
りんだ 「いつのまに。。。今回も嬉しいようなそうでないような」
小鳥遊 「そんなりんださんに、今日はカフェモーニングらしいメニューをお出ししましょう」
りんだ 「わ——い! わたし社会人になったら、仕事前に早めにカフェに行って優雅な時間を過ごすの夢だったんですよ。できるOL感でるじゃないですか」
小鳥遊 「フフフ、それは夢がかなって良かったですね。少々お待ちくださいね」
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小鳥遊 「はい、お待たせしました。こちらがカフェしくじり人気モーニングメニューです」
りんだ 「いただきまーす! ってこれ、ただの紙きれじゃないですか!?」
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