毎年かなり真剣に考えます。秋刀魚の塩焼きや塩鮭をメインのおかずにすることもあれば、梅干しと海苔だけで堪能することもある。今年は、ゴマ塩のおにぎりにしよう。一ヶ月以上前からそう心に決めておりました。
というのも、懇意にしている主婦の方から手製のゴマ塩をいただいて、それがめっぽうおいしかったのです。白すりゴマを煎ってごく普通の塩を混ぜただけとのことですが、私にとってはまさにマジックパウダー。米の甘み、旨みがぐんと立ち上がって、白いご飯が二倍三倍おいしくなる。元々ゴマも塩も好きなタチですが、よもやこれほどの力があったとは。普通に食べ進めるとあっという間になくなってしまいそうだったので、これはイカンと引き出しの奥にしまって、新米の登場を今日か明日かと待ち兼ねていたのです。
第三十四回・新米
2013年10月4日
去年買ったシャツに袖を通したら若干腕が上がりにくい……瞬間思ったのは「天高く我肥ゆる秋」。そんな佐藤和歌子がお届けするショートコラムです。一年通して炭水化物全般が好物ですが、秋はやっぱりお米ですね!
その年最初の新米を、どうやって食べるか。