挨拶ができない僕の中で起きていること

重度の自閉症を抱えながらも、社会を鋭く見つめている作家・東田直樹さんのコラムです。
今回のテーマは「挨拶」です。
「挨拶は人間関係の基本だ」と、私たちの社会では言われています。しかし、「挨拶」は自閉症者にとって、非常に難しいことのひとつだと、よく言われます。「挨拶」の難しさを一概にいうことはできないかもしれませんが、東田さんは、どう捉えているのでしょうか。

 僕は、上手に挨拶できません。言葉をうまく話せないためです。
 知っている人でさえ、挨拶できないことがあります。挨拶が僕にとって、とても難しいコミュニケーションだからだと思います。

 人を見かけたら「こんにちは」という言葉を言うだけのどこが難しいのか、みんなは不思議に感じるでしょう。

 僕には、人が見えていないのです。
 人も風景の一部となって、僕の目に飛び込んでくるからです。

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跳びはねる思考—22歳の自閉症作家が見た世界

東田直樹

「僕は、まるで壊れたロボットの中にいて、操縦に困っている人のようなのです。」 会話ができないもどかしさや意に沿わない行動をする身体を抱え、だからこそ、一語一語を大切につづってきた重度自閉症の作家・東田直樹。 小学生の頃から絵本...もっと読む

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コメント

GATAGO_KAO そういう場合もあるのね(´・_・`) 4年弱前 replyretweetfavorite

fujinejima 挨拶の困難さの理由。必読。「僕には、人が見えていないのです。人も風景の一部となって、僕の目に飛び込んでくるからです。山も木も建物も鳥も、全てのものが一斉に、僕に話しかけてくる感じなのです」二十歳の自閉症作家が見た世界 東田直樹https://t.co/KGaOZ0Txot 約4年前 replyretweetfavorite

tommynovember7 「僕にとっては人間が魅力的な存在ではない」から 約4年前 replyretweetfavorite

noraokapi 自閉症についての本を読んだことはありますが、実際に自閉症の人がその心象風景を読ませてくれるすごい連載です。 「 約4年前 replyretweetfavorite