cakes読者のみなさま、こんにちは。
蝉の声に秋の虫の声が混じりだし、店先に並ぶ果物の種類が変わり、朝晩は日ごとに涼しくなる。毎年9月になると日々そんな感じですね、だってもう夏の終わりだから。それはよく分かっているけれど、でもあと少し、ぎりぎりまで去っていく夏を惜しみたい。汗をかきつつ辛いものを食べるというならではの体験も、あと少しだけ楽しみたい。だってまだかなり暑いし。そう、残暑が厳しいと妙に嬉しいのも、きっと夏が終わる寂しさを、先延ばしにしたいからかもしれません。ああ、寂しいなあ、夏のおーわーりー。そういえば、そんな歌もある。
ということで、今回ご紹介するのは辛い料理。「えびのピリピリグリル」です。
ピリピリとは、ポルトガル語で唐辛子の意味。この連載でも既にご紹介しているチキンピリピリのソースを、殻付きのえびに絡めてグリルしました。この料理は、ぜひ殻付きのエビで作って欲しい。殻はむかないで! だって殻を付けて焼くことで、甲殻類ならではの香ばしさやうま味が楽しめるから。エビの種類は、手に入れやすいバナメイやブラックタイガーで十分です。
このピリピリソースは、ヴィネガーの酸味が隠し味。食べる直前にすだちやレモンなどの柑橘をしぼって、辛いけど爽やかにいただきます。一緒に焼く野菜は、旬のものなら大抵なんでもいけます。今回はさやいんげんですが、たとえばもうすぐ終わるトウモロコシは、甘味があるので辛いソースと相性がいい。そしてこの料理に合わせるのはもちろん、ポルトガルのヴィーニョヴェルデです。
では、パパッと作っていきましょう。
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「エビのピリピリグリル」
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