週刊東洋経済
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データ階層社会#1】あなたもAIに選別される
大学4年生のXはY業界への就職を希望し、最大手のA社にエントリーシートを送付したが、その後不採用の通知が届いた。A社は新卒採用に、採用希望者の適性(職務遂行能力)をAI(人工知能)に予測評価させるプロファイリングシステムを導入している。
大学4年生のXはY業界への就職を希望し、最大手のA社にエントリーシートを送付したが、その後不採用の通知が届いた。A社は新卒採用に、採用希望者の適性(職務遂行能力)をAI(人工知能)に予測評価させるプロファイリングシステムを導入している。A社はエントリーシートに記入された事項以外の情報も広くAIの予測評価に使っていることを知ったXは、自分の何がAIの評価を下げたのか悩み始めた。
同業界のB社やC社にもエントリーシートを送付したが、やはり不採用だった。B社やC社もA社と同じプロファイリングシステムを導入していた。Xはその後もAIに「嫌われる」理由がわからず、自己改革の方向性もわからないまま、採用にAIによるプロファイリングシステムを導入していない低賃金のアルバイト職を転々とすることになった ──。
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この連載について
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「経済はドラマチックだ。」 日々、あふれる経済ニュース。じっと眼をこらすと、そこには挑戦や成功、葛藤や挫折があります。私たちは人々が放つ熱を記事にし、お伝えしています。週刊東洋経済でしか読めないストーリーがあります。 この連載では、週...もっと読む
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