允恭(いんぎょう)天皇
再三の辞退の末に即位を承諾②
♦前回のお話はこちら→『歯並びが伝説的に美しい天皇【第18代】【第19代①】』
臣下たちは再度拝んで請いました。
「帝位は長く空位にしてはなりません。また、天命は譲り拒んではなりません。今、大王(きみ)が時を留め、大勢の意見に逆らって帝位を正されなかったら、民の望みが絶えるのではないかと恐れます。大王よ、どうか帝位にお即きください」
オアサツマワクゴは、
「国家を治めるのは重大な仕事だ。私は重病で適任でない」
と、なおも辞退して聞き入れませんでした。臣下たちは皆固く請い願いました。
「大王が、ご先祖以来の国を治めるのが、最も適切です。天下の万民も皆、それがよいと思っています。大王よ、どうかお聞き入れください」
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