純猥談

今だけ彼氏になってくれればいいじゃん」

「悪い男になるよ、俺、悪い男になってやる」
大学二年の夏、彼女に浮気されて捨てられたばかりの僕は、大学の友人たちに泣きながらそう息巻いた。


「悪い男になるよ、俺、悪い男になってやる」

大学二年の夏、彼女に浮気されて捨てられたばかりの僕は、大学の友人たちに泣きながらそう息巻いた。

友人たちはそんな僕を笑ったが、小さな居酒屋でしたその宣言が、自分でも意外なほどに、僕を「悪い男」へ仕立て上げていった。


数日後、僕がフラれたことを聞きつけた同級生の女の子が、僕を飲みに誘ってくれた。

その子は僕も仲のいい先輩と付き合っていて、当然、その先輩も連れてくるものだと思っていたが、その子は一人で明大前の改札に立っていた。

「先輩は?」と聞くと「今日は呼んでないよ?」と、口角をキュッと上げ、大きな目をキラリとさせながら「こっち!」と僕を手招きした。


居酒屋でひとしきり彼女にフラれた経緯を話し、それを慰めてもらって、それからは好きな音楽の話で盛り上がった。

トイレから帰ってきたその子はひどく酔っ払っていて、僕の膝を枕にするように仰向けに座敷に寝転んだ。

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誰もが登場人物になったかもしれない、現代の性愛にまつわる誰かの体験談が純猥談として日夜集まってきています。様々な状況に置かれた人たちから寄せられた3000件を超える投稿の中から、編集部が選りすぐった傑作を公開していきます。

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コメント

Yopikochume 甘酸っぱいのう・・・ 2ヶ月前 replyretweetfavorite

zoo701417 うまい文章だなあ… 2ヶ月前 replyretweetfavorite