大人になると告白する機会ってだいぶ少なくなりますよね。高校生のときは体育館裏に呼び出して……そういうのって今でもあるんでしょうか。
でも、告白って、きちんとしたほうがよさそうです。あるアンケート調査では「意識していなかった異性でも告白されたら付き合うこともありますか」という質問に、女性の約5割、男性の約6割が「ある」と答えたなんて結果が出ているみたいです。
とはいえ、これってある程度の手順を踏んだ場合の話だと思うんですよね。たとえば初対面で「付き合ってください」と言って成功するなんて、「※ただしイケメンに限る」みたいな特記事項つきの話だと思うんですよ。
ほかにも、自分勝手に一方的に想いを告げられて困る場面とかもあるじゃないですか。(友達だと思ってたのに告白されちゃった……どうしよう)みたいなのですね。このケースはわりと自分の周りでも聞く話です。
だから素敵な告白のために今回は、接客術から学べる「告白の作法」みたいなお話をさせてください。まずは「お客様に商品を提案するときの話」からしていきますね。
食後酒の提案は断りやすい口実つきで
長く接客をやっていると、「あ、このお酒、絶対◯◯さんは好きって言うな」なんて思うことがあります。では、実際にそのお客様がいらしたとき、どんなふうに勧めるか。
たとえば食後酒。イタリアの食後酒に、グラッパというワイン用のブドウから作られた蒸留酒があります。アルコール度数は高く、40%前後のものが多いです。安価なものならサイゼリヤにもおいてあります。
イタリアではもちろんそのままでも楽しみますし、エスプレッソに加えてクッと一息で飲んだりします。胃を元気にして消化を促す効果があるんですよね。最初は「こんな強いお酒……」と思っていた僕も、今ではイタリアンの食後にグラッパがないとなんだかもの足りない気持ちになるくらいです。
そんなイタリアの食文化の代表でもあるグラッパ、他の食後酒も同様なのですがそもそも存在が知られていないことが多い。お客様が自ら注文することは珍しいんです。
なので、提案しなければ飲まれることはない。でも、消化にもいいし、何より食後まで楽しく過ごせるこのお酒、イタリアンを楽しみに来たのなら、ぜひ飲んでほしいと思うんですよ。
そこにさきほどの、強いお酒が好きな◯◯さんがいらしたら、食後のタイミングでこう話しかけます。
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