わかる日本書紀

兄の婚約者を寝取り、兄の宮殿を燃やす強心臓の弟【第17代①】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第2巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第17代、履中天皇が即位するすこし前のお話。

履中(りちゅう)天皇スミノエノナカツの叛乱。天皇の即位①

イザホワケ(去来穂別天皇=第十八代履中(りちゅう)天皇)は仁徳天皇の嫡子で、母はソツビコ(葛城襲津彦)の娘・イワノヒメ※1(磐之媛命)です。

父・仁徳天皇の喪が明けて、まだ皇太子のときに、ヤシロ(羽田矢代宿禰)の娘・クロヒメ(黒日売)と婚約して、弟皇子・スミノエノナカツ(住吉仲皇子)を使者に立て、婚礼の吉日を伝えさせました。
ところが、スミノエノナカツは、皇太子の名を騙(かた)って、クロヒメと関係を持ってしまったのです。
そのとき、スミノエノナカツは、手に巻いていた鈴※2を、クロヒメの寝台に、置き忘れていってしまいました。
翌日、何も知らない皇太子は、クロヒメの家に出かけて行きました。寝室に入って、帳(とばり)を開いて寝床にくつろいだ、そのとき、鈴が鳴りました。訝(いぶか)しく思ってクロヒメに聞きました。
「これは、何の鈴だろう」
「あら、それは昨夜、皇太子様がしていらっしゃった鈴ではありませんか。どうしてそんなことをお聞きになられるのです」

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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