わかる日本書紀

仁徳天皇の最期【第16代最終章】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第2巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第16代、仁徳天皇の御代のお話、最終章。

氷室(ひむろ)

この年、オオナカツヒコ(額田大中彦皇子)は、闘鶏(つけ)※1で猟をしていました。そのとき、皇子が山の上からはるかに野原を見ると、何か(いおり)※2のようなものがありました。
それで使者を遣わして確かめさせました。使者は帰ってきて報告しました。
「室(むろ)でした」
「何の室か」
氷室(ひむろ)※3です」
「どんな状態で貯蔵している。また何に使うのか」
「土を一丈※4あまり掘って、草でその上を覆います。茅やすすきを厚く敷き、氷を取ってその上に置きます。夏を経ても氷は溶けません。
その用途は、暑い季節に水や酒に浮かべて使います」
皇子はすぐにその氷を持ってきて、御所に献上しました。
天皇は喜びました。
これ以降、毎年十二月に、必ず氷を貯蔵し、春分になって初めて氷を分けました。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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