超・競争社会をアイドルたちはどう生き延びた?

2020年1月にHKT48を卒業したばかりの朝長美桜さんと、元SDN48の作家・女優の大木亜希子さん。ともにAKB48グループ出身の「元アイドル」であるお二人の対談を、5回にわたってお届けします。第2回は、HKT48のエースだった朝長さんと、女優・アイドルを経て会社員として働いていた大木さんに、それぞれの立場から自身のキャリアを振り返っていただきました。(司会:小沢あや、撮影:平野太一)

人気が可視化される世界での挫折、どう乗り越えた?

──朝長さんは、HKT48の2期メンバーとして加入後、センターに立ったり、派生ユニットに抜擢されたりと、まさにエースでした。怪我で活動休止というつらい時期もありましたが、それ以外にも挫折を感じたことはありますか?

朝長 アイドル生活はずっと楽しかったんですけど、7年間もやっていたので、苦しいこともたくさんありました。やっぱり、一番の挫折はシングル曲でセンターを2作やらせていただいた後、外されちゃったこと。どこのポジションになっても、支えてくれる皆さんがいてくださったので頑張ることができましたけど、悔しかったですね。

──大木さんも、女優、アイドル、会社員のキャリアの中で、大きな挫折があったんですよね。それぞれの苦境を、どう乗り切ったんでしょうか。

大木 10代で大手の芸能事務所に入って、華やかな世界に身を置いていろいろ知った気にはなったものの、私自身は女優として売れる気配はなし。今度はAKB48グループという屋号を手に入れて紅白歌合戦にも出させてもらいましたが、実際には顔半分がちらっと画面に映っただけ。

──『アイドル、やめました。 AKB48のセカンドキャリア』の冒頭では、他の有名歌手の方が大切そうに大人に囲まれながら歩いている中、大人数で荷物輸送用のエレベーターで移動した、という対比的なエピソードも印象的でした。

大木 さらに、AKBグループ卒業後は一気にファンが激減したんです。武道館や西武ドームに立って何万人のファンの歓声を浴びていたはずが、地下アイドルになった途端、イベントに来てくれたのはほんの3人だけということも。もう虚栄心も自尊心もズタボロです。以前の私は、なにかあるごとに悲観的な考え方をしちゃうタイプだったんです。人気が可視化される環境にいたから、ずっと悔しくてつらい思いをたくさんしてきました。

──競争が激しい世界だからこその苦労ですね。

大木 「普通の仕事だったら、こんなに浮き沈みはないんじゃないかな?」って思っていたんですけど、結局会社員になってからも、「キラキラOLと思われたい」という欲が出てきちゃったんです。28歳の頃、虚栄心や自分をよく見せたいという気持ちが底をついてから、やっと自分らしく生きられるようになりました。一度ボコボコになるまでは、わからなかったですね。

──やっぱり、アイドルは人からどう見られるかを意識せざるを得ない仕事ですし、卒業後もひきずられてしまうのかもしれないですね。朝長さんはどうですか? エゴサしたりとか……。

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対談】大木亜希子×朝長美桜 「元アイドル」たちのあたらしい生き方

朝長美桜 /大木亜希子

2020年1月にHKT48を卒業したばかりの朝長美桜さんと、元SDN48の作家・女優の大木亜希子さん。ともにAKB48グループ出身の「元アイドル」であるおふたりの対談を、5回にわたってお届けします。

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コメント

akiko_twins cakesで可愛い妹ちゃんと対談中。 12日前 replyretweetfavorite

jtfb 非常に興味深く読んだ対談記事 13日前 replyretweetfavorite

kumanchu_ #朝長美桜 14日前 replyretweetfavorite