謝ったら死んでしまう病」

声の大きな人の悪意ある言葉に傷つき、流されない! 慶應社会人ビジネススクールの人気講師が言葉の暴力に立ち向かう方法を解説する『屁理屈に負けない! 悪意ある言葉から身を守る方法』(5/29発売)。16種類の屁理屈のテクニックと対処法が記された本書の中から、コミュニケーションを阻害する「謝ったら死んでしまう病」について解説。

乱暴で身勝手なロジックにより他者を威圧し、おさえつけようとする「屁理屈」。その代表的な手法が「論点のすり替え」です。

たとえば会議で意見がぶつかった時、「そんな言い方をするからあなたの意見は信用できないんですよ。だいたいあなたはいつも……」というような反論も論点のすり替えです。確かに言い方に問題はあったかもしれませんが、そこから「意見そのもの」の是非ではなく「人格攻撃」に論点をずらしてしまうのは、悪意に満ちた屁理屈以外の何物でもありません。

自分が優位に立つためだけに無駄な言い掛かりをつける人々

では、なぜ人はこのような論点のすり替えを行うのか? それは当然「議論で優位に立つ」ためです。それも多くの場合、本来の論点では勝ち目が見つからないから、とりあえず論点をずらし、そのことで相手より優位に立とうとするのです。

こうした論点のすり替えは、「揚げ足取り」と呼ばれるものです。本来の論点とそれに関する意見の中身ではなく、「表現の仕方」のような論点とは関係のないプロセスを問題視し、そこに噛みつく。言われた当事者も困惑し、議論も脱線して前に進まない、まったく無駄で卑怯な方法です。

そして、この揚げ足取りのような論点のすり替えは、往々にして「人格攻撃」になるケースが多くなります。特に会議やSNSなど第三者の目がある場合、本来の論点から人格攻撃に論点をずらすことで、会議の参加者やSNSの閲覧者に「こんな人物の意見が正しいはずがない」と印象づけ、相手より優位に立つことを狙います。

しかし実は、子どもから大人まで、私たちは意識、無意識に関わらず、こうした「印象操作」を行ってしまう。それをまず自覚すべきです。

野党代表の国籍問題や与党閣僚の過去の発言を取り上げて「こんな政治家の言うことなど聞くに値しない」と結論づけるのも、子どもが「○○ちゃんはいつも……」と人格批判をして自分の意見を通そうとするのも、根っこは同じ「印象操作で優位に立とうとする」行為です。

正直に言えば、私自身こうした論点のすり替えを行った経験があります。いや、こうした論点のすり替えをやったことがない、という人などいないのではないでしょうか。

それほど社会に溢れる「揚げ足取り」という論点のすり替え。では、どうしたら「論点のすり替え」を行わず、また攻撃される対象となったときに身を守れるのでしょう。

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屁理屈に負けない!言葉の暴力に立ち向かう

桑畑 幸博

SNSでの誹謗中傷、職場のパワハラ、セクハラ、家庭のモラハラ、ワイドショーの扇動的なコメント……現代社会に蔓延する声の大きな人の悪意ある言葉。しかし、そのほとんどは「聞く価値のない屁理屈」に過ぎない! 慶應社会人ビジネススクールの人気...もっと読む

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コメント

ayubon2 生産性を劇的に低下させる 4ヶ月前 replyretweetfavorite

miyabiuni まま、よくあることだにゃ。 On the 棚ともいうにゃ。 生産性を劇的に低下させる #スマートニュース 4ヶ月前 replyretweetfavorite

matsu_blue 生産性を劇的に低下させる #SmartNews あとでよむ https://t.co/pr4rflniPa 4ヶ月前 replyretweetfavorite

techo_girl いますよね、 謝ったら負けだと 思ってるんじゃないか?って人 https://t.co/tJBUTOO20z 4ヶ月前 replyretweetfavorite