わかる日本書紀

弟カップルが煽ってくる。限界なので殺します【第16代⑨】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第2巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第16代、仁徳天皇の御代のお話。

ヤタ皇女を皇后に。メトリとハヤブサワケの逃避行①

仁徳三十八年正月六日、ヤタを皇后としました。
七月、天皇は、皇后と高台に出て涼んでいました。
そのころ毎夜、兎餓野(とがの)※1から鹿の鳴く音が聞こえてきました。その声はさやかで悲しく、二人は哀れに思っていました。
月末になると、鹿の声が聞こえなくなりました。それで、天皇は皇后に、
「今宵は鹿が鳴かないが、どうしたのだろう」
と言いました。翌日、猪名県(いなのあがた)※2の佐伯部(さえきべ)が、贈り物を献上しました。
天皇は、膳夫(かしわで)に命じて、
「その贈り物は何か」
と尋ねさせました。
「鹿です」
という答えでした。
「どこの鹿か」
「兎餓野です」

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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