第13回 今さら聞けない資産運用の話

この連載がスタートしたのは、今からちょうど1年前。おかげさまで大変好評のうち、1周年を迎えることができました。そこで、今回はいつもと少し形を変えて、投資や資産運用に関する素朴な質問・疑問に、橘さんに答えてもらおうと思います。「ちょっとでいいから儲けたい」。その気持ちが招く投資最大のリスクとは?(『いきいき』2013年1月号より転載)

今回は連載1周年ということで、「いまさら他人に聞けない資産運用の初歩の初歩」について、みなさまの疑問にお答えしたいと思います。

—絶対に損はしたくないのですが、それでも投資で儲ける方法はあるのでしょうか?

 そんなウマい話は、それこそ絶対にありません。絶対に損をせず確実に儲ける投資法があるのなら、それを発見した幸運な投資家はいずれ地球上の富のすべてを独占することになるでしょう。そのような投資家がいないことが、逆説的に、投資必勝法の不可能性を証明しています。

—そうはいっても、投資で大金持ちになったひとはいます。運だけで成功できるはずはないので、やはり「天才」はいるのではないでしょうか。

 私は「投資の天才」がいることを否定しませんが、その人数がきわめて少ないことは間違いないでしょう(世界に数百人とか)。金融の世界になんの関係もないひとが「天才」に出会う確率はきわめて小さく、そんな幸運を期待するなら、隕石が自分の頭に落ちてくることを心配したほうがいいでしょう。

—だったらなぜ、「私は投資の天才だ」とか、「未来を予言した」とか自慢するひとがたくさんいるのですか?

 株は上がるか下がるかの2つしかないのですから、適当なことを言っていても平均すれば5割の確率で当たるはずです。だったら、「未来を予言した」ひとがいないほうが不思議です。ただ、株価予想を統計学的にあり得ないほど連続して当てる“専門家”はいません。雑誌などによく株の予想が掲載されますが、その後の検証をしないのは、けっきょく損をしているからです。

「専門家」が間違える投資の世界!!

—「投資の天才」はいないとしても、たくさんの“専門家”のなかにはマシなひともいるのではないですか?

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
カモにならずに自分のお金を増やす方法

橘玲

人気作家・橘玲さんが、独自の視点で金融市場、マネーのカラクリを解き明かす連載です。クールにお金について考えるための最適なレッスンとなるでしょう。

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

Tweetがありません