秋田各地の村境にはよく
アンバランスな藁人形が立っている
東北地方には、村の境に藁で作った大きな人形を設置しているところがある。もっとも多いのは秋田県で、ほかにも青森県、福島県、新潟県、茨城県などでも見られるようだ。
藁では精密な表現が難しいため
アンバランスになりがち
藁で編んだりゴザを被せたりして人の形を精密に作るのは難しい。なので、どの人形も体の形がアンバランスで、妙に手ばかり大きかったり、逆に短かったり、短足だったり顔が異様にでかかったりして面白い。木彫りの面をつけている人形もあるが、この面がまた大雑把だったりして、ついつい見とれてしまう。
しかもものによっては巨大だから、それが路傍にぬっと立つさまは、田の神や仁王などに比べてもはるかに異次元的である。