中高年世代なら誰もが知る有名アパレル企業が急速に力を失っている。ファッション市場において、スタートトゥディが展開する「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」やアマゾン・ドット・コムなどのECサイトの影響力が格段に増しているからである。改革に挑むアパレル企業は浮上のきっかけをつかもうと必死だ。アパレルはこのまま死んでいくのか。これまでアパレルと二人三脚でやってきた百貨店の動向は? アパレル業界の最新事情をお届けする。
瀬戸際に立つアパレル店舗
安さや品ぞろえを武器に勢いを増すファッションEC。実店舗中心のショッピングモールや百貨店に活路はあるのか。
(『週刊東洋経済』2018年1月13日号掲載)
「約20年前、会社を創業したときには、時価総額1兆円に行くなんて思いもしなかった。こうなった以上は5兆、10兆、それ以上を目指していく」──。
2017年10月末、ファッションECサイト「ZOZOTOWN(ゾゾタウン)」を運営するスタートトゥデイの中間決算説明会。前澤友作社長はマイクを握ると、感慨深げにこう切り出した。