いしぐろ・けい/文化庁文化審議会国語分科会委員のほか、複数の国語教科書の編集委員を務める。著書に『日本語教師のための 実践・読解指導』(くろしお出版)、『語彙力を鍛える』(光文社新書)、『「接続詞」の技術』(実務教育出版)など多数。
──接続詞に関する本を数多く出版していらっしゃいます。接続詞はなぜ文章において重要なのでしょうか。
接続詞は、「つなぎ言葉」ともいわれるように、前後の文の関係を論理的に示します。
通常、書く過程で「どの接続詞を使うか」を決めますが、選んだ接続詞によってその後の文章の流れが決定します。「だから」や「しかし」など、接続詞を見れば次に続く話の流れを予測できるため、読み手にとっては文章が読みやすくなります。
前後の文の関係を的確に見抜き、それにふさわしい接続詞を選択できると、論理的な文章を書けるようになります。
──接続詞は幾つくらい知っておけばよいのでしょうか。
接続詞は多様です。その人の職種にもよりますが、だいたい20~30の接続詞を知っておけば、基本的な文章を書くときに困りません。
接続詞のグループを知っておくと便利です。私は、接続詞をその働きによって大きく四つに分けています(『ことばの知識大全【4】使いこなせ! 接続詞のバリエーションリスト』参照)。
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