Malte Mueller/gettyimages
文章の構造と、相手の立場に立つ想像力。この二つをまずは押さえる。そして、実際に文章を書き進めていくときに意識すべきなのが「文章のリズム」だ。
文章に心地よいリズムが生まれると、心が惹かれ、声に出して読んでみたくなる。
読む相手だけでなく、あなた自身も書くことが楽しくなってくるだろう。
語感が心地よいリズムを生む
リズミカルに文章を組み立てるときに最も大切なのが、「語感」(言葉が与える印象)である。語感を意識することで、文章はグッと魅力的なものになるのだ。
語感を整えるテクニックはさまざまだが、その中でも三つを厳選してお伝えしよう。
ポイント①
「一文一義」を心がける。
文章がダラダラと長いと、読む気がうせる。多くのビジネスパーソンは時間がない。全ての文章を読む暇などないのだ。そのため、一つの文(句点「。」までの文章)の中に、一つの情報だけを入れる「一文一義」を意識すると、文章は一気に引き締まる。
[例]一文に複数の情報が入っている文章
親の死後、「財産を相続する人」を、「相続人」または「法定相続人」と呼ぶが、それに対し、財産を「相続される人」、つまり亡くなった人を、「被相続人」と呼び、法定相続人は、法律においてその範囲と順位が定められている。
[例]一文一義を意識した文章
親の死後、「財産を相続する人」を、「相続人」または「法定相続人」と呼ぶ。それに対し、財産を「相続される人」、つまり亡くなった人を、「被相続人」と呼ぶ。法定相続人は、法律においてその範囲と順位が定められている。
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この連載について
伝える! 震わす! 書く力。
現代は、メール一本、プレゼン一発で、仕事の受注や重要事項が決まる。文章の書きかた一つで、会社員としての運命が変わってしまうのだ。もはや、すべてのビジネスパーソンにとって、文章で「分かりやすく正確に伝える力」「相手を動かす力」、すなわち...もっと読む