普通は恐ろしげなはずの仁王さまが
笑いを誘ってしまうわけは?
大分県の国東半島は、どういうわけかユーモラスな石造りの仁王像が多くて面白い(本章では周辺の宇佐市、中津市の仁王も取り上げている)。
中世の国東半島は
山岳仏教のメッカだった
国東半島では、奈良時代から平安時代にかけ、隣接する宇佐神宮の八幡信仰、さらに天台系寺院を中心とした修験道が融合し、六郷満山と呼ばれる独自の山岳仏教文化が発達した。
一時期には国東半島だけで1000近い伽藍があったというから、相当なブームだったことがうかがえる。
今でも国東半島を訪ねてみると、天を突く鋭い岩峰があちこちに立ち上がり、ここに修験道が発達したのがわかる気がする。修行中の山伏などがひょっこり現れそうな雰囲気なのだ。
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