感情を爆発させない
『情熱大陸』に出演した所ジョージが、自分はカメラの前で「俺」ではなく「私」と言うようにしている、と語っていた。その理由としてあげたのが、「俺」を使ったら、テレビを見ている人が「なんでそんなに威張ってるのお前、と思うはずだから」というもの。誰に対しても丁寧でありたい、といった考えがあるわけではなく、子どもに対してなら「俺」でもいいけど、目上の人も見ているから「私」がいい、とした。キャリアを重ねれば重ねるほど、周囲が「あなたは偉い!」と持ち上げるのだから、「俺」が使いやすくなる。でも、所ジョージは「私」にしておく。
所ジョージを長年テレビで見ているが、特段の感情が湧かない。喜怒哀楽それぞれの最大値が「5」だとすると、所ジョージは「3」くらいまでしか見せようとしない。腹を抱えて笑い転げているイメージもないし、無礼や不正の類いに心底怒っているイメージもない。醒めているわけではない。スタジオが一つの感情に包まれれば、その感情にしっかり乗っかっている。強い意思を持ち、その場の空気を覆す異なる感情をぶつけていくことがない。「ここであえて、さんまさんに厳しくいく」みたいな感じで突っ込んでいく若手もいない。番組のボルテージを握るわけでもないというのに、もうずっと、複数の冠番組を持ち続けている。
見ていても負荷がかからない
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