くねくね事件の巻

バンドマンなのに革ジャンが似合わない、ロックバンドのボーカリストなのに肩書以外過剰なところがひとつもない……カッコつけてると思われたくなくてカッコつけられない! 自意識と憧れの狭間で叫ぶ! 2020年5月下旬発売、ロックバンド・フラワーカンパニーズ鈴木圭介の自意識爆発エッセイ集『深夜ポンコツ』から傑作コラムを特別公開!「たとえ今が冬だったとしても、季節は巡る。春はまた来るのだ!」

映画のDVDを借りに、よくツタヤに行く。最近ツタヤでは、旧作を何作か集めて「面白くなかったら、料金を返却します」キャンペーンなるものをやっている。たぶん、あまり借りられることのない旧作を借りてもらうための作戦だろう。この手の戦略は、飲食店なんかでも、たまに見かける。「もし食べて不味かったら、料金を全額、お返しします!」みたいな手書きで気合いの入ったポスターが店内に貼ってあったりするのを、何回か見たことがある。これ、実際に返却してもらう人ってどれぐらいいるんでしょう?お店側も、ほぼ返却はしないだろうという見込みの上で、成り立っている作戦だ。これを正直に言える勇気ある人と、正直に言えない勇気のない人がいて、僕は紛れもなく後者。

実際にツタヤで借りた映画は面白かったので、はなから言うつもりはなかったが、仮につまらなかったとしても、金を返してくれとは絶対に言えなかっただろう。ツタヤの場合は、まだいい。その映画を作ったのはツタヤじゃないから。でも飲食店の場合は違う。作った本人に向かって、不味かったから金返せとはなかなか言えるセリフじゃない。たとえ、それを言っても大丈夫であろうキャンペーン中であってもだ。

もう15年以上前の話だが、フランチャイズのどんぶり店で、一人、食べていたところ、どんぶりの底にたどり着くちょっと手前で、くねくねを発見したことがあった。

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鈴木圭介
左右社
2020-06-08

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