わかる日本書紀

民の貧困に寄り添う天皇の3年間課役ゼロ政策【第16代④】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第2巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は第16代、仁徳天皇の御代のお話。

民のかまどと、税と労役の免除

仁徳四年二月六日、天皇は臣下たちに詔して、
「私は高台(たかどの)に登って遠くを眺めたが、国の中に煙が立っていない。思うに、民が大変貧しく、家で飯を炊く者がいないからであろう。
私の聞くところでは、『古の聖王の御代には、人々は、国王の徳をほめたたえる声を上げ、家々には安らぎの歌があった』という。
今、私は天下を治めて三年になるが、称賛の声は聞こえず、かまどから上る煙は、いよいよ疎(まば)らになった。
そのことから、五穀が実らず民が困窮していることを知った。畿内ですら、食べ物が足りない状態なら、畿外の土地では、なおさらであろう」

三月二十一日、天皇は、
「今後三年、全ての課役を免除して、民の苦しみを癒せ」
と詔しました。
この日から、天皇の礼服や履物は、破れるまで使い、食べ物は、腐るまで取り換えませんでした。

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

日本のはじまりを知る。

この連載について

初回を読む
わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

mmr_hrk 件の「民のカマド」の話ですよ。 → 5ヶ月前 replyretweetfavorite