天才のつくり方

第26回】「ビートたけしモデル」で、人生の豊かさを手に入れる

「日本という文脈との格闘は一生続ける」という茂木さん。日本の根深い問題は、本質的なことに目が向かないところにあると言います。しかし、本質的なことだけ追い求めると、人生の豊かさが消えてしまう……。その2つは、どうしたら両立できるのでしょうか?

リチャード・ドーキンスの宗教論が、日本で流行ることはない

北川 茂木さんはいま、仕事がぱっと何もなくなったら、何がしたいですか?

茂木 おもしろいこと聞くね。なんだろうなあ……絵を描くとかいろいろやりたいことはあるけど、一番はもっと自然にふれたいかな。朝走ってるルートに神社があってさ。途中でちょっと立ち止まって、その社殿に向き合うようにしてるの。というのも、そこけっこう通行人が多くて、参拝までしてると、人に見られるんだよね。

北川 茂木さんがいきなり参拝していたら、そりゃ見られるでしょうね(笑)。

茂木 そもそも近代合理主義者としては、神様に頼むっていうのも、意味がないように思える。二礼二拍手一礼っていうのも、意味があるのかなって昔から疑問だったんだよね。参拝というのは、基本的に自分の心を整える行為だと思うから。

北川 そうか。たしかにそうですね。

茂木 それで、最近気づいたんだけど、だったら社殿でもなく、森でいいなと思ったの。走っている途中に通る公園に森があるから、森に向かって心を整えればいいんじゃないかって。今は、忙しいから1分くらいしか時間がとれないんだけど、もうちょっと、そういうことがしたいな。

北川 あー、それを聞いて、茂木さんに読んでもらいたい本があるのを思い出しました。ポジティブサイコロジーの話と少しつながるんですけど、"The Happiness Hypothesis(邦題:しあわせ仮説)"という本がめちゃくちゃおもしろくて。

茂木 へえ、読んでないや。内容、教えて教えて。

北川 著者のジョナサン・ハイトはポジティブサイコロジーの学者で、もともと無神論者だったんです。彼が何をしたかというと、論語や聖書、仏教の経典などをひたすら読んで、宗教も含めて「どうしたら幸せになれるのか」ということを現代心理学の観点から検証したんです。それに、心を整えることについて書いてあるんですよね。

茂木 おもしろそう。そういうことについて、もっと考える時間ほしいよね。あと、おれは「日本という文脈」との格闘は、仕事じゃなくてもずっと続けるかな。やっぱりここはさ、かなりの難問だから。

北川 日本という文脈との格闘?

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

ケイクス

この連載について

初回を読む
天才のつくり方

茂木健一郎 /北川拓也

日本経済が停滞して久しい。一方で、アメリカではIT産業の新しい成功モデルがどんどん生まれている。この違いはどこにあるのか。 ここで登場するのが2人の天才。高校卒業後、8年間ハーバード大学で活動している理論物理学者・北川拓也。一方、1...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

naminori_taishi ビートたけしモデルいいね(・∀・)!! >>>「ビートたけしモデル」で、人生の豊かさを手に入れる| 4年以上前 replyretweetfavorite

yaiask 13:42まで無料。茂木さん @kenichiromogi はこれから、何を目指していくのか? → 5年弱前 replyretweetfavorite

gotoichi1003 生き方とかを考えるなぁ。もう、40だからな 5年弱前 replyretweetfavorite