わかる日本書紀

仁徳天皇の即位と名前の由来【第16代③】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第2巻から、日本の正史を学ぶ連載。第16代、仁徳天皇が皇位につくお話。

仁徳天皇の即位と皇后

仁徳元年正月三日、オオサザキは天皇の位に即きました。
先の皇后を尊んで、皇太后と呼びました。難波に都を造りました。これを高津宮(たかつのみや)※1といいます。
宮殿は上塗りせず、垂木や柱は装飾をしませんでした。屋根を葺(ふ)く茅の端は切りそろえませんでした。民の、耕したり紡いだりする時間を、自分の用事のために、奪ってはならないと思ったからです。

天皇が生まれた日のことです。
一羽の木菟(つく)※2が、産殿に飛び込んできました。
翌日、応神天皇は大臣(おおおみ)・タケウチノスクネ(武内宿禰)を呼んで、
「これは何かの吉兆だろうか」
と尋ねました。大臣は、
「吉祥です。また、昨日、私の妻が出産したとき、鷦鷯(さざき)※3が産屋に飛び込んできました。これもまた不思議なことです」
と答えました。天皇は、
「私の子供と大臣の子供が今、同じ日に生まれ、共に吉祥があった。これは天上の啓示である。どうだ、その鳥の名を互いに取り替えて、子に名付け、後世へのしるしとしよう」
と言って、鷦鷯の名を取って皇子をオオサザキとし、木菟の名を取って大臣の子に名付けてツク(木菟宿禰)としました。これが、平群臣(へぐりのおみ)※4の始祖です。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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