ユーモアと心理的安全性
「心理的安全性(Psychological Safety)」とは、おもにチーム内において「このメンバーであればリスクを取っても大丈夫だ」「自分らしくいることができる」「安心して発言することができる」と感じられるような状態をいう。このような状態においては、チームの生産性や創造性が向上するといわれている。
元は心理学用語であり、50年ほど前から研究されてきた分野ではあるが、近年、Google社がチームにおける心理的安全性の研究結果を発表したことで、注目が集まった。
いかにしてこうした心理的安全性を生むかだが、例えばツイッター社のCEO(当時)、ディック・コストロ氏は、社内にコメディーのクラスを創設し、笑いやユーモアを社内に広めることで、心理的安全性を確保し、柔軟でクリエイティブな環境をつくろうとした。
一方、東京大学発のイノベーション教育プログラム「i.school」では、アイデア発想のワークショップにおける「笑顔」に着目した研究を進めている。ワークショップのグループごとに笑顔の量を画像解析によって判定し、生まれたアイデアの質とどのような相関関係があるかを検証。笑顔の量が多いグループほど、これまでにないアイデアが生まれる傾向が強いという。「笑顔」もまた、心理的安全性を確保するための重要な要素といえるだろう。
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。