“環境のため”に鉄道建設計画浮上 超過密・富士山のジレンマ

【Column】
高校野球風に言えば「4年ぶり5回目」の登場だ。富士山鉄道計画のことである。1963年には富士急行が、山頂までトンネルでつなぐ建設計画を申請し話題になった。

 最近では2015年に富士五湖観光連盟が5合目の富士スバルライン上に登山鉄道を造る計画を作った。そして今年、同様の計画が技術的に可能かどうかを全国的な視野で議論するために、山梨県がキヤノン会長の御手洗冨士夫氏を会長とした有識者による登山鉄道構想検討会を組織。来年までの予定で検討を開始した。

 今回山梨県が計画を復活させたのは、登山客バスが集中する5合目の排気ガスによる環境破壊や、ピーク期の山の過密状態の解消を、世界文化遺産を所管するユネスコ(国連教育科学文化機関)から要求されていたからだ。「富士スバルラインにEV(電気自動車)バスを通す構想も検討されたが、長い急勾配でのEV利用は現段階では困難」と山梨県は説明する。


ピーク時の大渋滞がなかなか解消されない富士山。電車は解になるのか? Photo:アフロ

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