#2 MECE/帰納法と演繹法/ロジックツリー

問題解決と生産性向上のための
【論理的思考】のフレームワーク集(1)

答えに効率的にいき着くツール

 #1では、今、「創造的思考(クリエイティブシンキング)」が求められていると伝えた。

 しかし、論理的思考(ロジカルシンキング)がいらないわけではない。業務改善、進捗管理、会議やプレゼン、企画書作成、営業やマーケティング……。

 ロジカルシンキングは、問題解決や生産性向上のあらゆる場において、ビジネスパーソン必須の能力といえるのだ。

 それどころか、これからの日本企業では、より一層求められるようになるだろう。それはなぜか。

 日本ではお互いが言おうとしていることを、以心伝心で何となく察っすることでコミュニケーションが成り立っており、「ハイコンテクスト社会」といわれる。

 一方、欧米では民族も宗教も言語も異なる人々が、共同で社会をつくるにはロジックが必要で、古くから論理的思考が発達してきた。

 日本企業による海外企業の買収や提携はますます増えていて、以心伝心では通じない人たちとのコラボレーションは劇的に加速する。そのためには英語力のみではなく、対等に会話し、相手を打ち負かすための論理力が必須なのだ。

 論理的思考が必要な理由はそれだけではない。論理的思考は、あらゆる思考法において根幹を成す。創造的思考を獲得するための土台としても必須なのだ。

 創造と論理はよく、「発散」と「収束」にたとえられる。創造によって生まれた数々のアイデアは、創造だけでは現実化できない。周囲を説得するにも、製品化やサービス化といったことを具体的に行うにも、市場で売り込むにも、論理が必要だ。

 論理を押さえているからこそ、発想を飛躍させられる。論理が収束してくれるからこそ、アイデアを発散することができる。論理と創造は表裏一体であり、人は論理の力を信じているからこそ、思う存分、創造してきたのだ。

 そのためパート1(今回〜#18)では、まずは論理的思考に特化してフレームワークを紹介する。フレームワークとは思考法を型に落とし込んだもの。ほかにも、創造的思考との連携やアイデア発想にも活用できるフレームワークを紹介しよう。


MECE(ミーシー)

 論理的思考のあらゆる基礎を成す考え方が「モレなくダブリなく」だ

 漏れがないように、そして、重複がないように、物事(問題や情報など)をきっちりと整理するという意味を持つ英語の「Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive(全体を網羅し、お互い相いれない)」の頭文字を取って、「MECE(ミーシー)」と呼ばれる。

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週刊ダイヤモンド 2019年9/28号 [雑誌]

ダイヤモンド社,週刊ダイヤモンド編集部
ダイヤモンド社; 週刊版
2019-09-24

この連載について

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新時代版 ビジネスフレームワーク集

週刊ダイヤモンド

「論理的思考(ロジカルシンキング)」と「創造的思考(クリエイティブシンキング)」の組み合わせが求められる現代社会。本連載では、論理と創造をつなげるためのフレームワークやキーワードを数多く紹介する。実は美的センスは鍛えることができる。あ...もっと読む

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