#1 今こそ求められる、論理×創造

「論理的思考(ロジカルシンキング)」と「創造的思考(クリエイティブシンキング)」の組み合わせが求められる現代社会。本連載では、論理と創造をつなげるためのフレームワークやキーワードを数多く紹介していく。あなたも思考法を鍛えてみよう。

 「成長のためには、僕の感性に基づいた経営ではなく、論理的な経営、チームの力を生かすことが必要になり、ヤフーと提携することになりました」──。

 2019年9月12日、ヤフーがネット衣料通販大手ZOZOの買収を発表後、ZOZOの前澤友作社長は記者会見でこう語り、社長を退任した。

 「感性に基づいた経営」と「論理的な経営」。この言葉に象徴されるように、人類は右脳的な創造性で新しいものを生み、左脳的な論理力でそれを成長させてきた。

 しかし今、一部のベンチャー企業を除けば、多くの日本企業では「論理(ロジカル)」偏重が続いている。ここ10年、GDP(国内総生産)の成長率はフラットだ。リーマンショック後の10年間、企業は利益を何とか絞り出して回復しているが、売り上げはまったく伸びていない。これは、「新たな需要」や「新たな価値」を生み出せていないということだ。

 さらに、下表は、平成元年と平成30年の世界時価総額ランキング上位を比較したものだが、日本企業で残るのはトヨタのみとなった。世界の「イノベーティブな企業」でも、ランクインした日本企業はここ10年でトヨタのみだ。


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 日本には右脳的な感性や直感といった「創造力」が欠けているのだ。確かに、課題や目標が分かりやすかった高度経済成長期までは、論理的な左脳型の人間が重宝された。そして、今もロジカルに考えることは大切だ。

 しかし、成功体験が長かったために、極端な「ロジカル偏重」を招いてしまったのだ。そんな状況を打破すべく本特集では、論理と創造をつなげるためのフレームワークや、キーワードを数多く紹介する。

 パート1(#2〜#18)ではあらゆる思考の基礎となる「論理的思考(ロジカルシンキング)」を紹介。パート2(#19〜#28)では、直感や感性を生かし、アイデア発想を促すための「創造的思考(クリエイティブシンキング)」を。さらにパート3(#29〜)では論理と創造を組み合わせ、両者を行き来するためのキーワードやヒントを伝えていく。

 「芸術の科学と、科学の芸術を研究せよ」とメッセージを残したレオナルド・ダ・ヴィンチは、創造的な思考と論理的な思考をバランスよく組み合わせ、イノベーションを起こした。実は美的センスは鍛えることができる。あなたも本特集で紹介するフレームワークを活用して思考法を鍛えよう。



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Illustration by Wu-tang
※ 『週刊ダイヤモンド』2019年9月28日号より転載(肩書・数値などは掲載当時)

週刊ダイヤモンド 2019年9/28号 [雑誌]

ダイヤモンド社,週刊ダイヤモンド編集部
ダイヤモンド社; 週刊版
2019-09-24

この連載について

新時代版 ビジネスフレームワーク集

週刊ダイヤモンド

「論理的思考(ロジカルシンキング)」と「創造的思考(クリエイティブシンキング)」の組み合わせが求められる現代社会。本連載では、論理と創造をつなげるためのフレームワークやキーワードを数多く紹介する。実は美的センスは鍛えることができる。あ...もっと読む

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