わかる日本書紀

皇位を譲り合う兄弟「どうぞ」「いやいや。どうぞ」【第16代①】

ややこしい日本書紀をわかりやすく紹介した書籍『わかる日本書紀』シリーズ第2巻から、日本の正史を学ぶ連載。今回は、第16代仁徳天皇が皇位につくまでのお話。

ウジノワキイラツコと皇位を譲り合う①

オオサザキ(大鷦鷯天皇)は、応神(おうじん)天皇の第四子です。母は、ナカツヒメ(仲姫命)といい、イオキイリビコ(五百城入彦皇子)の孫です。

オオサザキは、幼い頃から聡明で叡智があり、容貌は美麗でした。成年になると、思いやり深く慈愛に満ちていました。
応神四十一年二月、応神天皇が亡くなりました。そのとき、皇太子・ウジノワキイラツコ(菟道稚郎子)は、皇位をオオサザキに譲ろうと思い、まだ即位していませんでした。ウジノワキイラツコは、オオサザキに相談しました。
「天下に君主として万民を治める者は、民を天のように蓋(おお)い、地のように受け入れなければなりません。上に喜ぶ心があって民を使えば、民も喜んで従い、天下は安らかです。私は弟で、位に即(つ)くべき裏付けもないのに、どうして位を継いで天下を治めることができるでしょう。
大君は幼くして容姿すぐれ、その仁愛の徳は遠くまで聞こえています。また年長でもあり、天下の君にふさわしいと思います。

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わかる日本書紀

村田右富実 /つだゆみ /村上ナッツ

『日本書紀』は神代から第41代持統天皇の時代までを扱った日本最古の歴史書です。しかし本文は漢文、全30巻と長く読解は難しいため、正史ながら読んだことのある人はほぼいません。そこで、劇作家が書くわかりやすい文章と、親しみやすいキャラクタ...もっと読む

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