どうも。
ここんところ、「アグレッシブ引き籠りライフ」にも慣れてしまい、張り合いがないので、「アマテラスライフ」と呼ぶことにしました。
「スサノオのばか!もう知らない!(CV:日髙のり子さん)」
と臨場感たっぷりに天岩戸にお隠れ遊ばし、仕事をしております。次はなんて呼ぼうかしら。
さて、「たそのたそによるたそのための」偉業でもなんでもない半生自伝も、いよいよ「花組生編」に突入しました。
島耕作でいうと「学生島耕作」が「ヤング島耕作」になったところぐらいでしょうか。
まだまだ、目指すべき高みは先にありにけりです。
というわけで、「ヤングMJ編」れっつらごー♪
花組1年生の始まり
念願の初舞台も無事千秋楽を迎え、最初で最後の92期生全員での公演は、涙涙のうちに終演した。
このまましばらくの間は「憧れのタカラヅカの舞台に立てた」という余韻にひたっていたかったのだが、そんな余裕は無かった。
なぜならば、花組のお稽古が目前に控えていたからである。
お稽古は、基本的には公演の約1か月半程前に始まる。
稽古初めの日は、「集合日」と呼ばれており、台本や譜面が配られる(ちなみにこの日に「この公演をもって宝塚歌劇団を卒業する」方の発表があるので、タカラヅカの熱心なファンの方は、ご贔屓の集合日付近の時期になるとソワソワする)。
各組のうち、配属先の「花組」が一番早く集合することになった。
初舞台の千秋楽から僅か1日後、花組に配属が決まった同期10人は、次回花組公演『ファントム』の稽古に向け、「お話し合い」(ミーティングのこと。当時は必ず「お話し合い」と呼んでいた)をしていた。
初舞台の時は、自分たちの出演する場面は「口上」と「初舞台ラインダンス」に限られているため、別教室にて黙々と稽古を重ねる日々だったが、これからは「花組生」として稽古に参加するので、花組の組子(組の生徒のこと)の方々とご一緒して、一から作品を作っていくことになる。
私たち最下級生がどのように稽古場で過ごしたら良いのか、大まかな事柄を1学年上の方に教わり、それを元に同期で「集合日までに各々でやっておくべき事」を話し合った。
まずは何より、これからお世話になる上級生の方々のお名前を覚えることが先決。
各組の組子は1組約70名ほど在団しているので、70人の芸名を覚えれば良い……というわけではない。
演出家の先生や、上級生、同期同士、下級生、それぞれから呼ばれている名称が違うので、 芸名と、今回の上演作品である『ファントム』での役名、更には、期数(〇期生の方なのか)と愛称(14話参照・愛称がいくつもある方もいる)と、一人に対し沢山の呼び名を覚える必要がある。
先日、宙組の方々のお名前を覚えたのも束の間、今度は花組のお名前を明日までに覚えなくてはならなかった。
私はあまり人の名前を覚えるのが得意ではなかったので、『宝塚おとめ』を元に、ポケットに入るくらい小さいノートに上級生順にお一人お一人の顔写真を張り、覚えるべきことを書き連ねたカンニングノートを作成し、常に持ち歩くことで何とか覚えることができた。
そのうち、「宝塚おとめには記載されていない愛称」「宝塚おとめには記載されていない好きな食べ物」「宝塚おとめには記載されていないマイブーム」など…… 稽古を重ねていくうちに、テニスの王子様の乾先輩の㊙ノートに負けるとも劣らないデータがあふれたノートが出来上がった。
このノート作成をきっかけに、「相手の名前は特徴と共に覚えれば絶対に忘れない」ということがわかった私は、人の名前を覚えるのがめっちゃ得意になったので、みなさまにもぜひおススメしたい。
ちなみに、上級生の方々も私たち最下級生のお名前を覚えようと話しかけてくださることがある。
稽古の最中、当時の花組トップスターさんである春野寿美礼(はるの・すみれ)さんに、「天真はなんて呼ばれているの?」と聞かれた事があった。
最下級生にとって、トップスターさんの存在は神にも等しいので、嬉しさと緊張でパニくりながら、
「う……うめたそです。」
と、当時宝塚おとめに記載したばかりの新愛称を伝えた。
すると春野さんは
cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。