最終回 春

音浜祭翌日。イマイチだった合唱の出来と、自分の部長としてのやり方に悩みを抱えていた未来。そこに現れたのは、ロロだった……!
大ヒットボーカロイド小説『桜ノ雨』シリーズの第2弾『桜ノ雨 僕らが巡り逢えた奇跡』の一部を紹介します。シリーズ最新刊『Fire◎Flower』も発売中!


 翌日になり、放課後になっても、昨日のもやもやが頭に渦巻いていた。
 ちょっと早めに行って、鈴のお母さんが差し入れでくれたアップルティーでも飲んでよう。あれ落ち着くんだよね。そんなことを考えながら音楽室に向かっていると、思いがけない人物が古い扉の前に立っていた。
 それはロロだった。
 わたしは慌てて駆け寄る。
「学校来たんだ!」
 彼は小さく頭を下げる。そしてどこか落ち着かない様子で、ニット帽を引っ張った。
「あー…、えっと……」
 視線を泳がせながらロロは言う。
「昨日の音楽祭、行きました……」
 予期せぬ発言にわたしは飛び上がりそうになる。
「ほ、ホントに!?」
 ロロはこちらを見ないまま頷いた。

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桜ノ雨 僕らが巡り逢えた奇跡

雨宮ひとみ /halyosy

「もしも、初音ミクが女子高生だったら・・・」で話題となったボーカロイド小説『桜ノ雨』シリーズ。第三弾として、スピンオフ作品『Fire◎Flower』が8月28日に発売されました。 それを記念して、シリーズ第2弾にあたる『桜ノ雨 僕ら...もっと読む

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