「あの人に叱られるよ!」
外出先でおとなしくさせるため「お店の人に怒られるよ!」「先生に怒られちゃうよ」などと注意をしていますが、まったく効果がありません。
☆親がしっかり叱ってあげよう。
電車の中で騒ぐ子どもに「運転士さんに叱られるから静かにして」と言っているママがいました。でも子どもは静かになるどころかますます騒ぎ、ほかの乗客に白い目で見られながら…やがて親子は降りていきました。
その子が静かにできなかったのは、なぜでしょう。もしかしたら母親の言葉に「私は叱らない」という意味を感じ取っていたのかもしれない、と私は考えました。
「叱られない子どもほど、不幸な子どもはいない」といいます。
親が自分で叱らないのは「あなたがどんなふうに育っても私は知りません」という意味です。子どもにとっては見捨てられ宣言につながります。
悪いことをしたときに、自分を思って親がちゃんと叱ってくれたという事実も、その人の自信を育てるもとになるのでしょう。
「よその人に叱られるよ」と言ってしまうママは、もしかしたら叱ったら自分が子どもに嫌われると恐れているのかもしれません。
いつも優しく笑顔でいなきゃ子どもに好かれない、と思っていると、嫌われ役はほかの誰かに押しつけたくなります。
でも「誰かほかの怖い人」に頼って叱っていては、やがてママが何を言っても、子どもはまじめに聞けなくなります。怖いのはママではなくて「だれかほかの怖い人」だと、ママのことを甘く見てしまうのです。
ママだけは、どんなに悪役になっても、子どもにとってかけがえのない存在です。だから安心して、叱ってあげてもいいのだと思うのです。
「騒いじゃだめよ~」なんて形だけで注意していては、子どもはことの重大さに気がつきません。
注意をするときは、子どもの目線まで降りて、目を合わせ、しっかりした声で、短くきっぱり「いけません」を伝えること。
本気の言葉は必ず伝わるのですから。
「あの人に叱られるよ!」をこんな言葉にチェンジ!
「いけません」
「静かにしなさい」
子どもの自信を育てるもとになります
「○○ちゃんに比べたら」
優秀なお子さんがウラヤマシイ! 自分の子はパッとしないので「○○ちゃんに比べたら」なんて、つい言ってしまいます。
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