渡邉幸義(アイエスエフネット)vol.2 障がい者がチームにいると、マネジメントは不要になる

20大雇用を掲げ、さまざまな就労困難者を受け入れているアイエスエフネットグループ。その代表の渡邉幸義さんは、「就労困難者が企業にいるのはごく当たり前の状態、ひとりもいない方が不自然なのでは」という問題提起をします。さまざまな特性をもった人材がいることは、組織にどんな効用をもたらすのでしょうか。

さまざまな困難を抱えて生きる人々を、
とりあえず「雇ってみた」

藤野 アイエスエフネットでは、履歴書を見ずに採用をすると聞いたのですが、本当ですか?

渡邉 はい。無知識・未経験者を採用して育てる方針なので、応募者の前歴は関係ありませんからね。でも、履歴書を見ずに採った人がすごく優秀だったので「すごいね、前は何してたの?」とあとから聞くことがありました。すると、「僕は引きこもりでした」「実は障がいがあるんです」と答える人が多くいたんです。字が書けなかったり、アスペルガー症候群だったり、てんかんの症状がたまに出たり、いろいろな来歴を持つ人が来てくれていたことに気づきました。彼らはものすごい戦力になってくれていたのですが、おそらくこれまでは履歴書の段階で落とされてしまうことがよくあったのでしょう。

藤野 そうでしょうね。

渡邉 そういう人ほど、ロイヤリティが高くて、会社の価値観を共有してくれることがわかりました。すると、会社がひとつの方向に向かって、強くなる。そして、会社が成長していく。だったら、むしろ就労困難者を採用した方がいい、とスイッチが入りました。今では、従業員の約3割~4割が元就労困難者です。
 最初は、特例子会社(注1)であるアイエスエフネットハーモニーを、本社内でスタートしました。あるとき、中野区から特例子会社を誘致したいというお誘いがあり、中野区に事業所を構えたんです。行政が応援してくれるというのは心強いですよ。なにも支援がないところからスタートすると、事業所をつくるにも、住民の反対運動が起こることがあります。
(注1:障がい者の雇用に特別な配慮をし、一定の要件を満たした上で厚生労働省の認可を受けている子会社)

藤野 そうなんですか……。

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イケてる経営者が日本を救う

藤野英人

日本株ファンドの「ひふみ投信」で抜群の成績を残しているファンドマネージャー藤野英人氏がイケてる日本企業の経営者にインタビューし、投資家の目線で成長の秘密をひもといていく対談連載。50歳未満の「アニキ編」と50歳以上の「オヤジ編」の2編...もっと読む

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taizona イケてる経営者が日本を救う | 藤野英人 | cakes https://t.co/YUvfYa9XCD https://t.co/7vWh9rNmia 7ヶ月前 replyretweetfavorite

gotoichi1003 いろいろな人がいることで利他の心が育って、会社がうまくいく話→ 4年以上前 replyretweetfavorite

kaorun6 人って単独もいいけど組み合わさるとより不思議で面白いなあ  障がい者がいることで社員にマネジメントの元となる利他意識が自然と育まれ/ https://t.co/uy7KzLMjZM 5年弱前 replyretweetfavorite

yaiask 13:49まで無料。どんな就労困難者も受け入れる、ということについて→ 5年弱前 replyretweetfavorite