わたしには夜の仕事しかない#14

世界初の対話型レズ風俗「Relieve」のオーナー兼キャストとして活躍する橘みつさん。数多くのレズ風俗店に果敢に応募しましたが、業界として稼ぎにくいこともあり、どこに行ってもなかなか採用されません。そんな中でようやく橘さんの面接をしてくれる人にたどり着きました。

レズ風俗業界は、外側から想像するような楽で簡単な仕事じゃないよーそんなことをわたしに教えてくれたのが久住だった。久住はわたしをこの業界に引き上げてくれた最大の功労者であり、そしてこの仕事を本業とするきっかけをくれた人だ。

選ぶというよりも手当たり次第にお店に連絡を取ってみるが、ほとんど返信すらない状態が続き、1店だけようやく返答がきた。やっと自分をアピールする場ができたと意気込んでいたら、相手の返答は硬くドライなものだった。セクは?いくら稼ぎたい?固定客持ち?なんでここで働きたいわけ?夜の業界は、連絡が簡素なところが多いが、それにしてもあまりある。トンチンカンな返答も多く、そこは危ないかも、と、面接もやめにしてしまった。そうしてたどり着いたのが久住の経営する「ファーストレズ」だった。HPのデザインも仰々しく、背景で下着姿のお姉さんたちが舞い踊る、風俗感満載のサイトで当初は避けていた店だったが、もう選択肢がない。場合によっては囮物件かもしれないとは思いつつ、問い合わせフォームから入店希望を送る。すると応募して数時間後にはすぐにLINEに連絡があった。

「応募ありがとうございます♫さっそく面接したいんですけどお日にちどうしましょ(^^)」

目を疑った。あれだけ漕ぎ着けるのが大変だった面接をあっさり提示してきた。拍子抜けしてしまって、本当にコミュニケーションのできる相手なのか確かめたくなった。「女性の心に寄り添えるサービスとこれまでの経験を活かした働きがしたい」という思いを風俗の業界では面食らうような硬い長文にして、LINEでぶつけてみる。しかし相手はまったくひるまず、「大丈夫です(^^)ぜひ一回面接に来てください‼」。

これまで相当苦労したからこそ、歓待されると逆に疑わしくなってしまう。内心怪しみつつもひとまず池袋で面接の約束を取り付ける。「3月某日、午後5時に池袋北口のロータリーで待ち合わせで。あ、身分証だけ持って来てください」

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レズ風俗で働くわたしが、他人の人生に本気でぶつかってきた話

橘みつ

世界初の対話型レズ風俗「Relieve」のオーナー兼キャストとして活躍する著者は、なぜ、レズ風俗で働くのでしょうか? お客さんの「人生のきっかけ」を共に探したいと願い、これまで200人以上に向き合ってきた彼女が、どんな人生をおくり、い...もっと読む

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