新たなフロンティアの誕生 IT化の波【第5回】

ITが発達すると、仕事が海外に逃げていくか、自動化してしまう……そんな話ばかりを耳にします。その一方で、IT革命によって新たな可能性を秘めた、広大な原野が生みだされつつあるのです。

 この連載ではこれまで、ITの発達がいかに雇用を奪って行くのかという話をし続けてきました。今週は視点を変えて、ITの発達によって今まさに生まれつつある新たな可能性について考えてみたいと思います。

「データ・フロンティア」が生まれる
 ITの発達は、「データ・フロンティア」とでも呼ぶべき、人類が今までに体験したことのない未開の地を出現させつつあります。

 現在、世界人口70億のうち、実に51億人が携帯電話を所有し、1日に110億ものテキストメッセージが送信されます。Youtubeビデオは1日28億回再生され、グーグルサーチは50億回以上行われます。1年間に生み出されるデータ量は2.5クィンティリオン(10の18乗)バイトとも言われており、そのデータ量はわずか15ヶ月で倍増という、信じ難いペースで増え続けています。

 2012年にはインターネット上に2ゼタバイト(2兆ギガバイト!)ものデータが存在すると言われていますが、2020年にはこれが35ゼタバイトにまで増えると予想されています。データを保持するのに必要なサーバの数は、現在の10倍にまで膨らむでしょう。

知らない間に世の中が変ってきた
 なぜこんなにもデータが増え続けているのでしょうか? それは私たちが生活して行く上で発生するありとあらゆるデータ・トランザクションが、すべて記録されるようになったことに大きな原因があります。

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IT時代の未来〜それはユートピアかディストピアか?

松井博

現在、IT革命によって世の中の仕組みが急速に変わりつつあります。産業、政治、就労、コミュニケーション…… 影響を受けない分野はありません。未来はどうなっていくのか、こうした時代が私たちにどんな選択を迫ってくるのか、元アップル管理職の松...もっと読む

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コメント

korokorokoume このビッグデータ革命に最も必要なのは、イノベーションを引き起こせる、スティーブ・ジョブズ(中略)本田宗一郎のような人材です。そしてこうした人材の輩出を促進するような寛容な社会でしょう。◆ 約5年前 replyretweetfavorite

sleeping_husky データサイエンティストが400万人? それとも別の職種なんだろうか 約5年前 replyretweetfavorite

Matsuhiro 今週の記事。今回はビッグデータの話です。 約5年前 replyretweetfavorite