第8回】「高校生も医療費無料」で人口増 元外商マン町長のメッセージ術

愛知県東郷町は育児支援策が評判を呼んで人口が増加中。他の自治体との違いは、元やり手外商マンの川瀬雅喜町長によるメッセージ戦略にある。川瀬町長の政治手腕と、その源流に迫った。
東郷町の川瀬町長(72歳)。名鉄百貨店を退職後、東郷町町議を経て、2006年より現職

 「高校生まで医療費無料」──この単純で短くともインパクトのあるキャッチフレーズで、人口の流入を呼び起こしているのが愛知県東郷町だ。

 「子育て支援」をうたった市町村は数多いが、名古屋市近郊でマイホーム探しを始めた人々の間ではとりわけ「東郷町は子育て支援に熱心」というイメージが定着しつつある。

 この政策のキャッチフレーズを考案したのは、現在2期目となる川瀬雅喜町長だ。川瀬町長は元名鉄百貨店の外商マン。最大の顧客であるトヨタ自動車を30年近く担当したやり手として、地元の百貨店業界ではよく知られた存在だった。

 なぜ川瀬町長は「高校生まで医療費無料」にこだわったのか。東郷町は保育園の待機児童問題を解消したり、不妊治療費用を助成するなど、いくつもの子育て支援政策に取り組んでいる。だが、それらを導入している自治体は数多くあり、これだけでは子育て支援をしているというメッセージは伝わりにくかった。

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