自信を失った人を上手に立ち直らせる野村流指導法の秘密

「結果が出れば自信がつく」のではなく「自信を持つから結果が出る」と野村は語る。失敗し自信を失った人を立ち直らせるにはどうすればいいか? 『野村の教え方 すべての指導者に贈る最後のメッセージ』から、日本プロ野球“最高の教師”の野村克也が指導法の神髄を語る。★毎週木曜日更新★

「結果が出なければ自信を持つことができない」は誤り

人が自ら変わるために重要なのは自信を持つこと、すなわち自分を信じることである

「結果が出れば自信がつく」と多くの人が考えている。逆に言うと、「結果が出なければ自信を持つことができない」ということになる。

しかし、本来は逆である。自信をもって臨むから結果が出るのである。ビクビクしながら物事に臨むのと、自信を持って臨むのとでは、結果は大きく異なる。当然、自信を持って臨めばよい結果を出すことができる。実際に、自信を持つことで大きな変貌を遂げ、飛躍する選手の姿を、私は何人も見てきた。

だから指導者は、まず何よりも、選手に自信をつけさせることを考えなければならない。では、どうすれば自信をつけさせることができるのか。その答えが知りたいなら、「人はどういうときに自信を失うか」を想像してみればいい。

先の見通しがつかないとき、次にどうすべきかがあやふやなとき、人は不安になり、自分を信じることができなくなるのである。

自信をつけなければ選手は伸びない。その事実を、私は自らの経験で痛感していた。

私はプロ5年目のシーズンに自信を喪失しかけた時期があった。前年にホームラン王を獲得していた私に対して、対戦相手の各チームが攻め方を工夫するようになって、まるで打てなくなった。特にカーブが苦手で、カーブで攻められると手も足も出ない。

そこで、弱点を克服しようと試みた。きっかけとなったのはメジャーリーグの偉大なバッターであるテッド・ウィリアムスの『バッティングの科学』という著書だ。そこに書いてあった文章に、私の目はくぎ付けになった。

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野村克也

古田敦也、新庄剛志、宮本慎也、稲葉篤紀、田中将大——。球史に残る名選手を次々に育て上げた名将・野村克也。日本のプロ野球“最高の教師”が「教え方」の神髄を語る。プロ野球ファンはもちろん、スポーツインストラクター、学校の教師、会社のマネジ...もっと読む

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