新世代1億円プレイヤーは口数も少なく愛想も良くない
多くの起業家・経営者と接していると、業界や職種によって成功しやすい性格や資質があるように感じる。
たとえば飲食業、理美容業界、保険や不動産といった業界のトッププレーヤーは、比較的外向的で明るい人が多い。
一方、クリエイティブ分野やIT分野では、すでに述べたように内向型の1億円プレーヤーが多い。
これも繰り返しになるが、IT産業の拡大とインターネット周辺技術の進化によって、受注から納品までデジタルのみで完結できる仕事が増えたため、プログラミングに限らず、デザインや広告といったクリエイティブ分野で活躍できる場面が広がったからだ。
そしてこうした領域では、一人黙々と作業する時間が重要なので、内向的な人が成功する確率が高くなる、というわけだ。
先程述べたとおり、私はITベンチャーの社長も何人か知っているが、彼らの多くは口数も少なく愛想も良くない。
また、私の妻は話すためのボイストレーニングスクールを運営しており、上場しているIT企業の経営者をこれまで4人指導したことがある。
プレゼンや新製品発表会、メディアからの取材対応や株主総会でのスピーチなど、人前で話す機会が多いからだろう。
するとやはりみな口数が少なかったそうだ。頭はいいから飲み込みは早い。だが必要なことしか話さなかったと言っていた。
それでも会社を上場に導けるというのが、20世紀の外向的経営者のイメージとは違う、新世代の経営者像と言えるだろう。
もうひとつ、内向型でも成功できる要因がある。