新世代1億円プレイヤーと知り合ったきっかけとは?
──新刊の『年収1億円を稼ぐ人の頑張らない成功法則』が好調ですね。午堂さんがこれまで数々の1億稼ぐ富裕層とお付き合いされてきた経験の中から、時代による働き方・稼ぎ方の変化に焦点を当て、「旧世代」と「新世代」を比較しながら、これからの時代の理想的な働き方・稼ぎ方を説いていく、画期的な切り口の本です。本書の中で、新世代1億円プレイヤーの事例が多数紹介されていますが、こういった人たちとはどういうきっかけでお知り合いになったんでしょうか?
勉強会やパーティなどで紹介されて意気投合し、「飲みに行こう」みたいな感じで親しくなるケースが多いですね。実際に一緒に仕事をしているわけじゃなく、知人というか「飲み仲間」という関係性です。
あと、本の著者仲間には自分でビジネスをされている方が多いので、出版関係のイベントで知り合うケースもあります。
ほかには、物を買うときや家を建てるときなど、業者の人と割とよく話をするんです。「どうやってお客さんを集めているんですか?」とか「最近の景気はどうですか?」みたいに、かなりベタな質問をするんですけど、けっこう稼ぎ方の新しいヒントがあるんですよね。そんな感じで仕入れた情報も、今度の本の中にはふんだんに盛り込んでいます。
──最近、交流されている割合でいうと、「旧世代」「新世代」どちらが多いでしょうか?
最近は新世代のほうが多いですかね。起業したてのときは「先輩を見習え」という感じで、先輩経営者の方に教えてもらったり相談したりする機会が多かったんですけど、最近はむしろ自分よりも下の人たちとの付き合いが増えて、新世代から学ぶことが多いように思います。自分の働き方が新世代に寄ってきたことも大きいですね。
新世代のほうがモチベーションも高いし、昔のように男尊女卑の考え方もないし、年齢も関係なくフラットに付き合える人が多いんです。
新世代には自慢合戦をするうっとおしさはない
──そういったお付き合いの中で感じてきた旧世代と新世代の違いには、どんなことがあるんですか?
やっぱり“マイペース”だと思いますね。「自分は自分」という意識が、特に新世代には強いです。旧世代だと、いまだに名刺交換とかを一生懸命やっていますよね。
──下心見え見えな感じで近づいていく。
あと自慢合戦も多い。「このあいだ、こういうホテル作りまして、結構上手くいっているんですよ」「そうですか。うちは…」みたいな。でも、新世代にはそういった、うっとうしさはありません。
──そもそも旧世代と新世代の境目って、年代でいうと、どのあたりなんでしょうか?
もちろん年齢による分類がすべてではないですけど、ざっくりいうと、50代以上が旧世代で30代以下が新世代。40代はグレーゾーン。私自身もグレーゾーンの世代にあたります。自分が社会に出たころは、「努力と根性」「がむしゃらに働いた人間が成功する」という価値観がバリバリの時代だったので、そういう考え方も理解できるという意味でもグレーゾーンでしょうか。
──価値観が変わり始めているのに気づいたのっていつごろですか?
今から15年くらい前ですかね。現場に出て不動産仲介の仕事をガンガンやっていたときに、当時20代で、億単位のお金を稼いでいる人の話を聞いて衝撃を受けました。「こんなに若いやつなのに、なんで自分よりしっかりしていて、なおかつ稼いでいるんだ。オレ、全然負けてるじゃん」と。
──具体的には、旧世代のビジネスと新世代のビジネスって、どこが違うんですか?
旧世代は、リアルにすごくこだわるから「お店を作る」とか「モノを作る」みたいに、目に見えるもので商売しようとする。けれども、新世代はコンテンツとかネットワークとか、目に見えないところで商売をします。新世代の間では、極力人を雇わない、在庫を持たないといった、身軽なビジネスモデルが主流になっているんです。
私自身、都心にオフィスを構えて従業員を何十人も雇用して、毎日通勤していた時期がありましたけど、今はオフィスも持たず、従業員も雇わず、自宅で、パソコン1台だけで仕事をしています。
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