OKサインを教えて

東京渋谷で夜のバーに集う男女の姿を見続けている「bar bossa」店主・林伸次さんの連載です。今日は男性にとって一番難しい問題のひとつ、「女性のOKサイン」についてです。女性が強い時代とは言われますが、踏み込めなければ「意気地なし」、踏み込んだなら「そんなつもりじゃない」なんて言われかねない、男性にとって悩ましいお話。なかなか答えがみつからないテーマですが、林さんはどう考えていらっしゃるのでしょうか。

男性の永遠の悩みについて考えましょう

いらっしゃいませ。
bar bossaへようこそ。

今日は男性の永遠の悩みについて僕と一緒に考えましょう。

カウンターの中から見ていていつも一番に思うのは、「ああ、絶対に無理! その彼女、あなたには全く気はありません! さっきから一生懸命押してるけど、傷は広くなるばかりです! 今あきらめて、このバーを出て、スマートに彼女に『じゃ、おやすみ』って言った方があなたの株は上がります!」ということです。もちろん心の中で思うだけですが、あれって客観的に第三者として眺めていると絶対にわかるのに、当事者となって、「なんとかしてこの子と今日寝たい!」って思っている男性には全くわかんないんですよね。

以前もこんなことがありました。カウンターの端っこでカップルが飲んでいたのですが、突然、男性が女性にキスをしたんですね。すると女性が男性の身体を突き離して、おもいっきり大きい声で「やめてよ!」って叫んだんです。ホントにイヤだったんでしょうね。「もうこの男、恥かかせてやって、二度とふざけた真似させないからね」って意気込みが伝わってきます。

もちろん店中の他のお客さまが「え、どうしたの?」って感じで、ふたりに注目しました。男性は謝るでもなく、ちょっと気まずそうにへらへら笑ってます。女性は怒りを身体全体から発散しながら、横を向いたままでずっと黙ったきりでした。

僕はこういう場面をどうしても女性の気持ちになって眺めることはできません。やっぱり自分が男性なので、「あちゃちゃ。どうしてダメだったんだろう。絶対にいけそうだったのに……」って後悔している男性の気持ちに寄り添って、この恋愛劇を見てしまいます。彼女は先に帰して、この男性とふたりで飲みながら、「あの子、気があるような感じしたよね」なんて反省会をしたい気持ちです。

これはOKサインなの?

この続きは有料会員登録をすると
読むことができます。
cakes・note会員の方はここからログイン

1週間無料のお試し購読する

cakesは定額読み放題のコンテンツ配信サイトです。簡単なお手続きで、サイト内のすべての記事を読むことができます。cakesには他にも以下のような記事があります。

人気の連載

おすすめ記事

渋谷のバーのマスターが教える、恋愛作法のエトセトラ。ついに書籍化!

ケイクス

この連載について

初回を読む
ワイングラスのむこう側

林伸次

東京・渋谷で16年、カウンターの向こうからバーに集う人たちの姿を見つめてきた、ワインバー「bar bossa(バールボッサ)」の店主・林伸次さん。バーを舞台に交差する人間模様。バーだから漏らしてしまう本音。ずっとカウンターに立ち続けて...もっと読む

この連載の人気記事

関連記事

関連キーワード

コメント

GeeeeN2525 なるほどーw 4年以上前 replyretweetfavorite

sinta4 飲食店で横柄な態度をとる人は|林伸次|ワイングラスのむこう側|cakes(ケイクス) 「飲食店のスタッフに対する態度は、結婚後の配偶者に対する態度と同じだ」 https://t.co/HLgmazqudA 約5年前 replyretweetfavorite