※ 『週刊ダイヤモンド』2019年9月7日号より転載(肩書・数値などは掲載当時)
ほしの・よしはる/1960年長野県軽井沢町生まれ。米コーネル大学ホテル経営大学院修士課程修了。91年星野温泉旅館(現星野リゾート)の4代目社長に就任。
──施設数が急増しています。
フラットな組織文化というものが利いていて、私があまり関与しなくても日本国内のことはうまく回っています。ですから、今は海外をもっとスピードアップして増やしていくことが大事だと思っています。
国内観光市場のうち8割を占める日本人が高齢化しており、2025年には団塊の世代が後期高齢者になっていく。国際ホテルチェーンと全く違う運営方法を身に付けてきたつもりなので、そのノウハウを生かして、早く海外で実力を発揮できるようにしたい。
──海外でも星野リゾートの運営方法が通用すると考えていますか。
星のやバリを見ていただければ分かるように、利用者の満足度も非常に高いですし、スタッフもフラットな組織になじんでいます。
海外の課題は、運営手法よりブランドイメージにあります。まだまだ世界の中では「星野リゾート=日本のホテルの会社」。例えばバリ島でフォーシーズンズやリッツカールトンと比較されると、国内ほど集客で優位に立てていません。