トランプ大統領のジェスチャーから考える

世界的な広がりを見せている新型コロナウィルス問題。週明けのニューヨーク株式市場ダウ平均株価も、過去最大の約3000ドル値下がりをするなど、経済にも影響が広がっています。そんな中取り上げるのはアメリカ大統領のドナルド・トランプ。と、「すしざんまい」の社長。そのふたりの共通点から、何かがわかるようになるかもしれない気がする武田砂鉄さんの鋭い考察です。

「すしざんまい」社長のポーズ

以下、緊迫した世界情勢とはかかわりのない話になります。それでもよろしければ。この間、「すしざんまい」の前を偶然通りかかり、毎年、マグロを高額で競り落とすことで知られる社長の写真を見て驚いた。もちろん、両手を広げる例のポーズをしているのだが、広げた手が胸の横くらいに位置している。自分の記憶では、下腹部の横くらいに広げていたはず。バラエティ番組などで、芸人が社長のモノマネをする場面を何度か見かけてきたが、手の位置はいずれも下腹部あたりだった。あのポーズの何が特徴的かって、あの手の位置の低さにあった。客を招くための「ようこそ!」「いらっしゃいませ!」というへりくだるポーズが、あの笑顔と調和し、強い印象を残してきた。

こちらの記憶形成が間違っているのか。「すしざんまい 社長」で画像検索すると、別店舗に置かれている社長像の写真が引っかかるが、社長像の手は下腹部の横にある。その像の横で2ショット写真に収まっている社長を見ると、なんと、その手は胸の横にある。単独ショットを探すと、下腹部どころか、股間の横くらいまで下げている写真もある。手の位置にバリエーションがあったのだ。もしかしたら、「すしざんまい」のあのポーズに正解はないのかもしれない。ポーズが生まれた背景について、広報担当者のインタビューがBuzzFeedに載っている。10年ほど前のCM撮影で偶然生まれたのが「両手を広げたあのポーズ」、その意味は「こじつけですが、『お客様を迎え入れる』」なのだという。下腹部の横ならその意味がわかる。しかし、胸の横のパターンでは、どうしても「おいしいお寿司をどうぞ!」と、寿司を差し出す意味合いが強まる気がする。「迎え入れる」と「差し出す」では行為としては差がある。

左手を添えてポンポンと軽く叩くトランプ
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ワダアキ考 〜テレビの中のわだかまり〜

武田砂鉄

365日四六時中休むことなく流れ続けているテレビ。あまりにも日常に入り込みすぎて、さも当たり前のようになってしったテレビの世界。でも、ふとした瞬間に感じる違和感、「これって本当に当たり前なんだっけ?」。その違和感を問いただすのが今回ス...もっと読む

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nktu_pdu すしざんまいの社長の手の位置に、バリエーションがあると知る春 6ヶ月前 replyretweetfavorite