ファッションにお金をかけない
一般的に富裕層というと、高級ブランド品など豪華な洋服で着飾っているというイメージがある。
確かに、旧世代1億円プレーヤーの中には高級ブランドを好む人も少なくない。それは自己顕示欲や自己アピールのためだ。かつては、ブランド品を身に着けることが成功の証であり、周囲からの尊敬と羨望の眼差しを集めることができた。
また、洋服や服飾品には自我を拡張する作用があり、高級な品を身に着けると気分が高揚したり、自信になったり、それにふさわしい言動をするようになる効果がある。これは実感したことがある人も多いだろう。実際、「勝負服」という言葉もあるくらいだ。
しかしそれも、もう過去の話なのかもしれない。
新世代1億円プレーヤーの多くはファッションにあまり興味がないし、重きを置かない。普段の服装は、どこでも手に入るカジュアルスタイルだ。ゆえに見た目は一般人と区別がつかない。
何人かにその理由を聞いてみたところ、大きく3つの理由があるようだ。
まず、彼らにとってファッションは勝負するところではないため、そこにお金をかける必要がないと考えている。
彼らにとって重要なのは、パフォーマンスを高め成果を出すことだ。しかしスーツでは動きにくいし夏は暑い。営業職など社外の人と頻繁に会う職種でなければ、成果とは関係がないから着ない人も多い。だからTシャツにジーンズなどといった服装を好む傾向がある。
実際、ユニクロや無印良品は売れているし、クールビズのようにラフでカジュアルな服装のメリットは受け入れられている。
次に、彼らは他人からどう思われるかをまったく気にしない。カッコよく思われたいとか、こんな格好では恥ずかしいといった感覚がない。自分に自信を持っているから、服装で見栄を張る必要がないのだ。
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