「小脇に抱えたルイ・ヴィトンのセカンドバッグ」はバブル時代の遺物
以前、「稼ぐ人は長財布を持っている」という話が話題になったことがある。しかしそれは、旧世代1億円プレーヤーの話だ。
その時代感覚をわかりやすく表現すると、昔のお金持ちが小脇に抱えている「ルイ・ヴィトンのセカンドバッグ」だろうか。バブル経済の時代を知っている人ならば、なんとなくイメージできるのではないだろうか。
そこに長財布やら現金数百万円やらが入っていて、彼らはそれを手に商談に行ったりしていた。
一方、新世代1億円プレーヤーは、財布そのものを持ち歩かなくなりつつある。この傾向は彼らの合理的な考え方に合致する。
それは何かというと、「モノを持たない」「ライフスタイルをシンプルにする」ことであり、彼らが持ち歩くのは、極論するとスマホ1台だ。
クレジットカードは言うに及ばず、電子マネーカードやQRコード決済もスマホで完結する。もはや物理的に現金を持ち歩く必然性がない。カード決済ならポイント還元が受けられるうえ、ATMに並んで現金を引き出す手間もない。
そんな彼らはこうも言う。
「今どきカードが使えない店なんて、終わってる」「カードが使えない店は、そもそも選択肢に入らない」
私の周囲でも、財布を持たずスマホ1台で生活している起業家は増えており、「外出は手ぶらが基本」になりつつある。
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