週刊ダイヤモンド
ワークマンの快進撃が止まらない
作業服を着た男性客、ベビーカーを押す女性、若いカップル……。多彩な客が店に吸い込まれていく。作業服小売り最大手のワークマンが2018年9月に始めた新業態「ワークマンプラス」では、こんな光景が当たり前になっている。
ワークマンの快進撃が止まらない。19年3月期のチェーン全店売上高は前年同期比16.7%増の930億円。経常利益は147億円で8期連続で過去最高益を更新中だ。

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好調のけん引役はワークマンプラスだ。プロ向けの品質にアウトドア要素を加味したPB(プライベートブランド)商品が、幅広い客層に受け入れられている。
アパレル業界では、一人の客に別の商品をあれこれ買わせて売り上げ増を狙う「クロスセル」という手法が一般的だ。しかし、ワークマンは職人向けの商品を一般客に売るという戦略を取った。
「ワークマンプラスでは、一般客は商品の7割が自分向けに見える。一方、職人は全部自分向けに見えている。UX(ユーザエクスペリエンス)を変えるだけで売り上げが2倍になる“二毛作”だ」と土屋哲雄専務取締役は狙いを語る。これは、職人向け商品を祖業にするからこそできる技だ。
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この連載について
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国内店舗数が846店(2019年9月末時点)と“ユニクロ超え”を果たし、25年には1000店の目標を掲げるワークマン。作業服市場では断トツのシェアを誇り、高機能で高品質な商品作りにまい進してきた。そこで築いたビジネス手法をアパレルに持...もっと読む
著者プロフィール
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