お笑い芸人は謹慎するのに
反社会的勢力との付き合いが発覚したお笑い芸人は、謝罪会見を開き、謹慎しなければならなくなるのに、首相主催の「桜を見る会」に反社会的勢力が出席しても、誰一人として謝らないし、処分もされない。とっても摩訶不思議である。反社会的勢力について、2007年の犯罪対策閣僚会議幹事会で「暴力、威力と詐欺的手法を駆使して経済的利益を追求する集団又は個人」と定義されているのだが、昨年11月28日、菅義偉官房長官は「『反社会的勢力』について様々な場面で使われることがあり、定義は一義的に定まっているわけではないと承知しております」とかわしてみせた。
その2日前、菅官房長官は「(反社会的勢力は「桜を見る会」に)結果として入っていたんだろう」と述べていたし、その翌日、西村明宏官房副長官は「反社会的勢力の皆様が出席されたかどうかは、個人に関する情報であるため、回答を差し控えたい」とし、うっかり「皆様」と持ち上げてしまった。共謀罪の導入が議論された時、しどろもどろの答弁を続けていたのが金田勝年法務大臣だが、どのような人たちが対象になるのかを問われている最中に、「私の頭脳が対応できなくて」と返して反感を買った。要するに「どういう人が悪い人なのか」を定義できないまま、あれこれを進めてきたことがバレてしまったのだ。ちなみに「結果として入っていた」と語った「桜を見る会」にかかるコストが増大した理由を、政府は「テロ対策の強化などで経費がかかった」と述べている。強化したのに、入り放題だったのである。
明暗分けた「解毒策」?
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